私の一押しドリル紹介 vol.1──恩塚亨氏のDVDで紹介されている1on1ドリブルドリル

公開:2021/09/17

更新:2022/08/09

茨城県稲敷市立桜川中学校バスケットボール部顧問・塩野誠教諭

「あなたの一押しドリルを教えてください(個人スキル編)」と題して行ったアンケート調査をもとに、追加取材を行ったケースの紹介です。最初は、茨城県稲敷市立桜川中学校の塩野誠先生にお話をうかがいました。塩野先生には、ジャパンライムのDVD「恩塚亨・1on1スキル&ドリル~プレーを体系化して現れる世界への近道~」の中に紹介されているドリブルドリルをご推薦いただきました。


オンラインで取材に応じていただいた塩野先生。取材を行った9月13日現在、緊急事態宣言中の措置のため部活は休止中だった。

試合の1対1で使える技を

DVDで紹介されているドリブルドリルのうち、特に塩野先生が気に入って取り入れているのが、ドロップからの種々のバリエーションだ。アンケートには、「インサイドアウトから、レッグスルーから、2ウェイから、スキーから、スキップからなど、それぞれのカウンターについても含めて取り組んでいます」とご回答いただいた。

これらのドリルに出会う以前は、止まった状態でのドリブル、少し上達したらサイドライン~サイドライン間のドリブルといったドリルを当たり前のようにやっていたが、いざ試合で1対1の局面になった時、練習したことがなかなか出てこないという課題を抱えていた。

このDVDを見て、相手を抜く際は最初にドロップを入れてきっかけをつくったり、ラインをずらしたりする動きが必要であることが改めて理解できた。そこで、ドロップから種々に展開していくドリブルドリルを、2年前ぐらいからチームの定番メニューとして行うようになった。

↑DVDより「ドロップスキル」の内容を一部紹介

試合になると忘れてしまう選手もいるが、ドロップを入れるよう声をかけると、ドリブルに躍動感が出てくるようになり、ドリルの効果は大いに感じていて、「体育の授業とは違い、ちゃんとバスケットになってきた」(笑)という。

そこからの延長で、ドリブルドライブからフェイント、その後、合わせパス、あるいはキックアウトといった練習を行う時も、始まりでしっかりドロップを入れ、相手をずらしてアタックできましたよ、という状況をつくるよう意識付けをしている。おおむね、ドリブルで始まる練習の場合は、ドロップを意識して行っている。

また、塩野先生はYouTubeのeHoopsというチャンネルでNBAスキルコーチが紹介しているドリルも最近よく見ているが、そこで見たドリルに、ドロップのテクニックを組み合わせて取り入れたりもしているという。eHoopsについては、ルカ・ドンチッチなど有名選手がよくやるようなプレーをドリル化したものも紹介されている。生徒たちにとっては、そうしたドリルは楽しいので随時取り入れている。

クローズアウトを入れたシューティングドリル

シューティングドリルについても、恩塚氏のDVDから取り入れているものは多い。2人一組のキャッチアンドシュートをずっとやってきたが、より実戦に近いものとして、3人一組のパターン。パスを出したプレーヤーがシューターに向かってクローズアウトする。シューターはそのままシュートを打つか、ドライブに切り替えるか。そこからユーロステップ、あるいはループシュートといったパターンも練習している。

シューティングドリルにもプレッシャーと選択の要素を取り入れることで、より実戦的な練習にステップアップできたという手ごたえを感じている。

(2021年9月13日、オンラインにて取材)


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