公開:2025/05/02
先週に続き、JLCオンデマンドで公開中のミニバス作品集の中から、ファンダメンタルの中でも基本中の基本と言える「姿勢づくり」の指導法について触れているコンテンツを紹介します。神奈川県川崎市のミニバスチーム“柿生フィリーズ”佐能俊秀HCによるもので、まさに、「この基本があれば正しい技術を積み上げることができる」と感じさせる内容です。
壁とボールを使って姿勢をつくる
以下の内容は、作品名『日本一のファンダメンタル─柿生フィリーズ・未経験から叩き上げるバスケットボールスキル』に収録されている。
バスケットを始めたばかりの子どもたちにとって、トリプルスレッドあるいはパワーポジションと呼ばれる股関節を深く屈曲し、胸を張って背中を真っすぐにする姿勢をつくるのは難しいが、柿生フィリーズでは、これを疎かにせず、確実に身につけさせる(図1)。
姿勢をつくるときの注意点は、
・つま先を進行方向に向ける
・足裏の内側に体重をかけるイメージで身体を落とす
・膝は内側・外側に向かず、つま先と同じ方向に向ける
・背中を丸めないで真っすぐに維持する
・膝を内・外から押されても簡単に動かない状態をつくる
身体の使い方に関していろいろな癖を持つ子どもたちに、このトリプルスレッド姿勢を身につけさせるため、柿生フィリーズでは一風変わった方法を採用している。
それが図2~4で示した練習法だ。お尻を壁につけて、背中にボールをのせた状態で膝を曲げる。ここで背中が丸くなるとボールが落ちてしまうので、どんな姿勢で、どこに力を入れればよいのか、子どもたちは自然にわかるようになる。この状態で両足にしっかり体重をのせる(図2)。
この姿勢ができたところで、ボールを背中から抜いて両手で保持し、身体の横に構える。お尻は壁につけたままにする。これがオフェンスの基本姿勢となる(図3)。
次に、ボールを背中に戻してハンズアップする。これがディフェンスの基本姿勢となる。お尻を壁につけたまま膝を曲げてハンズアップできる高さは、その子によって異なるので、この練習を通じて自分にとって最も安定する姿勢を見つける(図4)。
自分が安定できるポジションを見つけたら、壁から離れてオンコートでの練習を行う。図5は、その様子だ。ボールを前方にフリップさせて両手でつかみ、止まりながらオフェンスのトリプルスレッドポジションに入る。
オンデマンドで“ミニバス作品集”を公開中
上記の内容は、『日本一のファンダメンタル─柿生フィリーズ・未経験から叩き上げるバスケットボールスキル』からの抜粋ですが、この作品を含めて、これまでのミニバス作品を集めたコーナーとして、“ミニバス作品集”をつくり、JLCオンデマンドにて公開中です。
ミニバス関係のコンテンツを一気見できるプラットフォームですので、ぜひご利用ください。
なお、「日本一のファンダメンタル─柿生フィリーズ・未経験から叩き上げるバスケットボールスキル」はDVD版も販売中です。詳細はこちらから。↓