ボールムーブメントに関する8つの鍵:ドリル編

公開:2021/09/24

更新:2021/09/01

このコーナーでは、北米で多数のコーチが視聴しているコーチング動画サイトBasketball HQから、おすすめのコンテンツを紹介しています。 ※ジャパンライム株式会社が翻訳掲載の権利を取得した上で制作しています。

8 Keys to Ball Movement in BasketballDrills


理論編で解説したボールムーブメント上の重要事項を確認しながら、正しいボールムーブメントをチームとして身につけるためのドリルが、以下に紹介されている。

ダウンスクリーン・ベースラインドライブ・シェルドリル

シェルドリルは、さまざまなオフェンス、ディフェンスのシチュエーションを経験できる優れたドリルだ。このドリルは、ダウンスクリーンとベースラインペネトレーションを想定している。ディフェンス側にとっても、相手の動きを読んでローテーションするためのよいドリルとなるだろう。

ドリルの目的

ボールムーブメント、スクリーン、およびこれらの両方の状況をオフェンス側、ディフェンス側双方が対応法を学び、高める。

ドリルに必要なもの

8人以上のプレーヤー、コーチ、ボール。

ドリルのヒント

・ディフェンス側のプレーヤー同士のコミュニケーションは必須。

・ディフェンダーは、自分の相手だけでなく、自分の周りで起こっている他のすべてのことに注意を向ける必要がある。

・オフェンスプレーヤーは適切なスクリーンをセットし、各スクリーンに対して適切な角度をとる。

・スクリーナーはパスを受け取らなくても、オープンになって得点の脅威になる必要がある。

ドリルの手順

オフェンスプレーヤーは両コーナーと両ウィング付近からスタートする。ディフェンダーはベースラインからスタート。コーチがオフェンスプレーヤーの1人にボールを渡してドリルを始める。

ディフェンスはそれに応じて(オンボール、ギャップ内、またはヘルプ内で)クローズアウト。ここから、オフェンスはボールを周囲で移動させ、ディフェンスはパスごとにギャップを調整する。

ダウンスクリーンの場合:

ベースライン側の2スポットでパスするたびに、パスしたプレーヤーがダウンスクリーンを使って移動する。ディフェンス側のプレーヤーはヘルプを続けながら、このスクリーニンアクションに対応する。コーチが「ライブ!」と叫ぶまでこの動きを続け、ライブになったら、オフェンス側はどんな形で得点をとってもよい。

ベースラインドライブの場合:

ドリルの開始は同じだが、今回はボールがコーナーにパスされたら、ボールハンドラーがベースラインをドライブする。ウィークサイドのディフェンダーはローテーションして、ペイント内でのベースラインへの侵入を遮断しなければならない。

他の2人のディフェンダーはペイントでゾーンアップし、パスカットを狙う。ボールがベースライントラップを突破したら、ディフェンダーはリカバーして再びマッチアップする。

オフェンスは、ベースラインペネトレーションが可能になるまでボールを動かし続ける。

コーチはいつでも好きな時に、ライブを指示することができる。


ドリブルハンドオフドリル

ドリブルハンドオフは、ボールハンドラーのドライビングアングルを作るための優れた方法である。ボールハンドラーがより深く浸透し、ハンドオフでチームメイトのディフェンダーに対してスクリーンをセットすることができれば、オフェンス側に有利な展開になる。このドリルは、ハンドオフアクションを繰り返してオフェンスの精度を上げることを目的にしている。

ドリルの目的

ドリブルペネトレーションからハンドオフのアクションを高い精度で行う。

ドリルに必要なもの

ボール1個と4人のプレーヤー。

ドリルのヒント

・ドリブルペネトレーション時に、ヘルプ対応が必要だとディフェンス側に思わせる。

・毎回正確なハンドオフを実行するようにする。ボールハンドラーは相手のお腹の付近でボールを渡す。

・ハンドオフをする前に、架空のディフェンダーをかわす動きを行う。

ドリルの手順

プレーヤーは両ウィングとコーナーに待機する。右ウィングのプレーヤーがボールを保持してスタート。右にドリブルドライブし、コーナーにいるプレーヤーにハンドオフする。ボールを受けたプレーヤーはペイントアタック、。その後ジャンプストップして逆サイドにキックアウトパス。

パス後、逆サイドで同じアクションを繰り返す。このパターンを決められた時間、または回数繰り返す。


ゲームシチュエーション・ボールスクリーン・スリップドリル

スクリーンをより有効に使うための一つのテクニックは、ボールスクリーンを横方向にスリップさせることだ。これがうまくいくと、相手はディフェンダーの位置がずれていると感じ、バスケットに激しく滑り込んでくる。その結果、オープンスペースが生まれる。

ドリルの目的

ボールスクリーンを横にスリップさせ、パスをキャッチしてフィニッシュする。

ドリルに必要なもの

ボール1個とパートナー。

ドリルのヒント

・スリップするスペースを確保しつつ、ボールスクリーンの適切な角度を取る。

・ディフェンダーの位置を確認し、スリップするタイミングを図る。

・スリップするときは、躊躇なくバスケットまでまっすぐ進む。

・ゲームで追って来るヘルプディフェンダーをおびき寄せるように、コントロール下でボールをキャッチする。

ドリルの手順

3ポイントラインの外側、プレーヤーはウィング付近、パートナーはトップ付近に立つ。

プレーヤーはボールをコーチに渡し、ボールスクリーンをセットする。次にプレーヤーはスクリーンを解除して、自分の裁量でバスケットに激しく飛び込む。パートナーはそのタイミングでパスを出す。プレーヤーはパスをキャッチし、バスケット下でフィニッシュする。


ゲームシチュエーション・ポストスキップパス・シューティングドリル

ボールがポストにある場合、ボールを受け取るプレーヤーは、適切なパスアングルを作る必要がある。このシューティングドリルは、ポストからのスキップパスのアングルを作成するために、上下にスライドすることを意識して行う。これは、多くの高精度のシュートを可能にするだろう。

ドリルの目的

ポストからのスキップパスのために適切なアングルを作り、高精度のシュートに結びつける。

ドリルに必要なもの

ボール2個とパートナー2人。

ドリルのヒント

・ディフェンダーの位置を確認し、適切なパスアングルに移動する。

・準備を整えて、タイミング良くキャッチ&シュートする。

・パスが少しずれている場合は、ボールに手を伸ばさずに、体の位置を調整する。

ドリルの手順

ブロックにいるパッサーがボールを保持し、シューターはアスレチックポジションを維持して逆サイドのウィングにいて、シュートの準備をする。

パッサーがドリブルをするタイミングで、シューターは上下にスライドして、パッシングレーンを作る。パッサーはクロスコートスキップパス、シューターはボールをキャッチしてシュートする。ショットフェイクやスキップパスからの移動によるリップスルーにも取り組むことができる。

>>ボールムーブメントに関する8つの鍵:理論編 を読む

当サイトの記事内容やジャパンライムコンテンツに関するお問合せはこちらから。