公開:2023/09/15
更新:2024/12/18
世界を相手にしてもその高い能力が注目された河村勇輝選手。卓越したスキルに磨きをかけ、完成度を高めていった高校時代の練習を収めたコンテンツ、「質の高いブレイクを生み出すガードの育成! 福岡第一が追求するスキルと駆け引き」から、高度なスキルが成り立つためのプレー意識、身体の使い方等のヒントを拾いました。
このコンテンツは、福岡第一高校が2019年にインターハイとウインターカップの2冠を達成したのを機に、ガード陣の育成にフォーカスして制作されたものです。河村選手ら同校のガード陣の練習を収録し、井手口監督の解説や、プレーヤー本人のコメントを交えながら制作されたものだ。
ステップバックショットの秘訣
河村選手が得意とするプレーの一つが、ディフェンダーとの間にスペースを自らつくって打つステップバックショットだ(図1~2)。身長の低い選手がタイトにディフェンスされている場合は、このプレーがとても有効なので、多くのプレーヤーにこのスキルを身につきていただきたい、と井手口氏は解説の中で語っている。
河村選手本人は、「オフェンス時はでフェンダーの足の動きを見ている」とコメントしているが、ステップバックの動きをスローで再生してみると、相手のフリーフットが後ろに下がった瞬間に自分が後方にステップしている様子がわかる。このあたりに、このスキルが上達するための一つのヒントがある。
図3は、1対1の駆け引きから、ステップバックせずに相手とのスペースが生まれた瞬間にジャンプショットを打っているところ。ここでも、相手のフリーフットが下がった瞬間を見逃さずにショット動作に移行しているのがわかる。簡単には身につかないスキルだが、普段の練習の中で、常にディフェンスを想定しながら動きを繰り返すことで、試合では無意識に身体が反応するようになる。
精度の高さが強固なディフェンスを生む
ディフェンス面でも卓越した能力を発揮する河村選手は、基本と言われるスキルの精度が極めて高いことが特徴だ。
ディフェンス時に意識している点として本人がこの動画の中で語っているのが、「相手の身体の正面に入ること」「相手の目線を見ること」だ。どちらもディフェンスの基本として誰もが教えられる要素で、誰もが頭では理解しているはずなのだが、なかなかできない。河村選手の動きをスロー再生で追うと、こうした基本スキルの精度がとても高いことがわかる。図4は相手の正面に入ってディフェンスしているところ。
図5は、同じく基本の一つである「相手のフリーフットを抑える」を実践しているところだ。こうすることで、相手のドライブの勢いを削ぎ、容易に抜かれるのを防ぐことができる。
さらに図6は、相手にプレッシャーを与え続けて後ろ向きでパスキャッチをさせている場面。良い体勢でパスをもらえなければ、オフェンスはドリブルで立て直しを図らざるを得ず、次の瞬間にディフェンスのコントロール下に収まってしまう。
河村選手の技術をひもとき、その裏側にある数多くの要素が発見できるこのコンテンツ、必見です。ぜひご覧ください!
〈商品情報〉
上記の内容は、コンテンツタイトル【質の高いブレイクを生み出すガードの育成!~福岡第一が追求するスキルと駆け引き~】に収録されています。オンデマンド版、DVD版、どちらでも視聴可能です。
■指導・解説:井手口 孝(福岡第一高等学校男子バスケットボール部 監督)
■実技協力:河村 勇輝/福岡第一高等学校男子バスケットボール部
コンテンツの主な収録内容
【1】ブレイクドリル
・ブレイクにおけるガードの役割
・オールコートドリブル
・オールコートドリブル1on1
・2メン
・3メン→2on1ブレイク
・5メン→3on2ブレイク
・5on5ディフェンス→ブレイク
【2】合わせの連係と駆け引き
・合わせにおけるガードの役割
・2on2(ガード+センター)
・3on3(ガード+センター+フォワード)
・3on3(2ガード+センター)
・5on5
【3】個人スキルドリル
・ドリルの取り組み方
・ウイング1on1
↑今回紹介した内容はココ!
・試合のシーンを切り取ったシューティング
・ドリブルからのシューティング