公開:2022/06/03
更新:2022/05/27
このコーナーでは、北米で多数のコーチが視聴しているコーチング動画サイトBasketball HQから、おすすめのコンテンツを紹介しています。 ※ジャパンライム株式会社が翻訳掲載の権利を取得した上で制作しています。
The Value of Communication in Basketball
この記事は、Basketball HQの共同創設者であるカイル・オーマンによって書かれた。
話をシンプルにしよう。強いチームの中で、コートでのコミュニケーションが得意ではないチームはあるだろうか? エリートチームは皆、高レベルでコミュニケーションを行っているため、答えはノーだ。この事実を前提として、あなたのチームではコミュニケーションを強調するために、どれだけのエネルギーと時間を割いているかどうか、もう一度考えてみてほしい。
ここでは、バスケットボールチームに質の高いコミュニケーションを実装し、それを毎日行っていることを確認するためのヒントをいくつか紹介したい。
共通の言語を持つ
各プレーヤーは、自分の現在の状況を味方に対して簡潔かつ的確に伝えなければならない。チームとして独自の用語を確立し、練習時に繰り返しその用語を使い、味方同士がお互いに状況を理解する。この精度を高めておく必要がある。例としては以下のようなものだ。
<ディフェンス場面>
スクリーン!
ギャップにいる!
ヘルプにいる!
カッター!
スイッチ!
<オフェンス場面>
実行しているバスケットボールのプレー(コールを全員が復唱)
プレー内のアクション
シュートが決まったら「グッドパス!」(シューターからパッサーへ)
グッドショット!
大声で伝える
コミュニケーションは大声で行う必要がある。時々、プレーヤーがこう言うことがある。「私は伝えましたが、チームメイトに聞こえていなかったようです」この答えは真実かもしれないが、相手に伝わらない場合は言ったことにならない。ゲーム終盤で歓声が大きいような場合はなおさら、大声で伝えることが重要だ。この種のコミュニケーションは、相手チームを威嚇するのにも役立つ。
頻繁に行う
一度何かを言うだけでは必ずしも十分ではない。雑音が大きすぎる場合や、最初は完全に伝わらない場合がある。いずれにせよ、「スクリーンを左に、左に、左に!」と何回叫んでも害はない。コミュニケーションを繰り返すことは、全員が同じ絵を見ていることを確認するのに本当に役立つ。ただし、これはプレーの開始時、できるだけ早く行わなければならない。アクションが進行してしまうと、繰り返し言っている時間はなくなってしまう。
ポジティブであれ
ポジティブなコミュニケーションとは、良いプレーが行われたとき、または誰かがミスをしたときのシンプルな言葉がけを意味するものではない。たとえば2人のプレーヤーがスイッチしてプレーがうまくいかなかった場合、彼らはお互いを攻めるではなく、次回はうまくいくような指摘を簡潔に伝えあうべきだ。このようなコミュニケーションはチームにとって不可欠であり、それは成熟の兆候と言える。
コミュニケーションの価値
バスケットボールでのコミュニケーションは、先天的要素と言える身体のサイズや運動能力とは違って、すべてのプレーヤーが学び、実行できるものである。だから、それが実行されない場合の言い訳や理由は成り立たない。あなたのチームの文化は、この高レベルのコミュニケーションを確実に育むことから始まるのだ。プレーヤーたちがコートに足を踏み入れるたびに、彼らにコミュニケーションの義務を課そう。彼らが、コミュニケーションがもたらすメリットを実感できるようになるまで、そう長くはかからないであろう。