公開:2020/08/01
更新:2021/02/18
今、NCAAを中心に世界的に広く取り入れられている「パックラインディフェンス」。その考案者は、ワシントン州立大学などでHCを務めた、ディック・ベネット(Dick Bennett)氏です。
このパックラインディフェンスは、「運動能力が低いチームでも勝利できるように作り上げた」システムで、相手のドライブを防ぎ、ペイントエリアで得点を与えないための戦術になっています。
バスケットボール男子日本代表のフリオ・ラマスHCも、「今は「中に入れさせない」というディフェンスのスタイルを確立しているチームが多くなっています。FIBAはNBAとルールが少し違うので、ペネトレーションに対して、チームでまとまってディフェンスするスタイルが確立されています。」と語るように、「ペイントアタックをさせないディフェンス」はワールドスタンダードになっているのです。
ディック・ベネット氏は、このパックラインディフェンスを駆使して、NCAAのディフェンスランキングで2年連続No.1を獲得。このシステムの有用性を体現しました。
元日本代表HCが詳しく解説
今回は、元男子日本HCの長谷川健志氏に、ディック・ベネット氏が行ったクリニックの映像※を観ながら、「パックラインディフェンスのポイント」と「チームへの落とし込みかた」を紹介していただきました。
パックラインディフェンスには長所と短所があります
長所:得点率の高いゴール下とペイントエリア内のドライブを防げる
短所:3Pシュートの対処でワンテンポ遅れ、3Pシュートを数多く打たれる
この長所と短所を理解し、長所を生かしながら、いかに短所をカバーするか。そのために、パックラインディフェンスの目的を今一度理解し、正しい考え方と動きを身につけていくことが大切です。
映像では、そうした戦術の理解はもちろんのこと、パックラインディフェンスを習得するためのドリルとそのポイントも長谷川氏が詳しく解説していきます。
※クリニックの映像:ジャパンライムより2020年刊のDVD『「パックライン」プレッシャーディフェンス クリニック』(全2巻)に収録