公開:2021/07/16
更新:2021/07/15
2021年7月14日(水)より、【女子ジュニア選手向け】バスケットが上手くなるために必要なトレーニングDVDの販売がスタート。
今回は、このDVDの中から、ポイントとなる情報をピックアップしてお伝えします。
テーピングで後遺症は治らない
バスケットボールにおいて、体のどの部位の故障が発生しやすいのか。女子バスケットボールのトップリーグであるWリーグの選手の既往歴を調査した結果、その7割が下肢で発生していることがわかりました。特に、足関節・股関節での怪我が多く、怪我の後に後遺症を抱えているケースが35%も発生しています。
選手が100%の力でプレーをするためには、怪我を防ぐとこはもちろんのこと、怪我の後の後遺症を無くすことが重要となります。そこで、清水トレーナーは「怪我を抱えた状態で無理にプレーをさせたり、テーピングで補強してプレーさせるのではなく、復帰までの基準を明確に設けることが重要だ」と語ります。
特に、足関節の捻挫の場合では、テーピングを巻いてプレーをさせるケースが多く見らせますが、テーピングでは後遺症を無くすことはできません。清水トレーナーは、捻挫からの復帰の目安として3つの基準を持って指導することが必要だと言います。
DVD本編では、この復帰基準を満たしているかを自分自身で確認できる「セルフチェック」のやり方を紹介。日々の練習でこうしたチェックを実施しながら、選手の状態を把握し、怪我・後遺症を予防することが重要となります。
受傷場面の半分以上は片足動作
また、女子選手は男子選手に比べて前十字靭帯損傷のリスクが高く、受傷率は2.9倍にもなります。プレーにも大きな影響を与える前十字靭帯損傷のリスクを軽減するためには、中学生年代からのトレーニングが重要となります。
前十字靭帯損傷の受傷場面の約6割がオフェンスで、更に接触のない片足動作の際に数多く発生していることが分かっています。そのため、片足での動作に対応するためのカラダづくりがポイントになります。本編では、片足スクワットや片足ボールスクワットなど、誰でも簡単にできるトレーニングで、片足動作に対応するためのカラダをつくるポイントも紹介しています。
トレーニングの目標とは?
トレーニングには、大きく二つの目的があると清水トレーナーは語ります。
①選手自身が自分の身体と向き合えるようにする(セルフチェックの実施)
②バスケットボールの動きに対応できるカラダをつくる
本編では、この2つの観点から、セルフチェックの手法とバスケットボールの動きに対応するためのトレーニングを紹介していきます。
普段の生活から姿勢を意識する
ここまで紹介した、セルフチェックやカラダづくりと並行して重要となるのが「姿勢づくり」です。DVDの中でも、特にバスケットボールの動きに直結する「姿勢」に焦点を当て、正しい姿勢を身につけるためのメニューを紹介していきます。
しかし、一番大切なのは普段の生活における姿勢。「バスケットボールの練習中だけでなく、普段の生活から良い姿勢を心がけることで、バスケットボールのパフォーマンス向上と怪我の予防にも繋がる」と清水トレーナーは言います。
また、DVDの購入者特典として、映像内で紹介したセルフチェックの達成状況を日々の練習でチェックできる「セルフチェックシート」も準備しました。
映像と並行してご活用いただくことで、選手の怪我のリスクの軽減、怪我の後遺症の予防にお役立てください。
清水 結(Shimizu Yuu)
とつか西口整形外科スポーツセンター 理学療法士
Wリーグやバスケットボール女子日本代表チームトレーナーを歴任し、2015年にはバスケットボールヤング隼女子日本代表チームトレーナーとして活躍。2021年シーズンよりアイシンウィングスのトレーナーに就任。神奈川県内を中心に、ジュニア選手の指導にも精力的に携わっている。