「スポーツとは何か」を理解することから始まる ~一流のスポーツマンになるための心構えとその指導法を学ぶ~

公開:2020/12/25

更新:2021/03/23

「スポーツマンのこころ」をテーマに全国各地で、延べ60,000人以上の人に講義をされてきた、岐阜協立大学髙橋正紀先生。ここでは、2020年12月10日(木)に実施されたオンライン講義の様子を少しご紹介します。

辞書にも書かれている「スポーツマン=Good Fellow」

平日の20:00からという遅い時間にもかかわらず、全国各地より多くの指導者の方が、オンラインで講義に参加してくださいました。
講義では、まず髙橋正紀先生の経歴と「スポーツマンのこころ」を考えるようになったきっかけについてお話しいただきました。ドイツのケルンスポーツ大学に留学していた時、アマチュアのサッカーチームで試合に出場したときの出来事が衝撃的だったと語る髙橋先生。サッカーの一流国であるドイツの選手は、アマチュアであっても「グッドルーザー」「スポーツマンシップ」を体現していたそうです。実は、英英辞典には、「Soprtsman=Good Fellow」という記載があり、海外では「スポーツマンはいい人間である」という考えが当たり前。しかし、日本ではそうした考えは浸透しているのでしょうか?高橋先生は参加者の方々へ問いかけます。実は、日本の辞書には、こうした表記はありません。まずは、「スポーツマンは良い人間だ」という根底の部分を意識しておくことがとても重要になります。

↑英英辞典には、sportsman=good fellowと記載されている

文武不岐は江戸時代からある日本人の精神

その後、講義では、スポーツとは何かという話が展開していきました。まず大前提として、スポーツはゲームであり、ゲームは楽しむものであること。そして、上達して競争し勝敗を競い、楽しむためにルールが必要であること。そうした、スポーツとはそもそも何か、という点の話が進んでいきます。ここで、「文武不岐」という言葉が出てきました。海外では、一流のスポーツ選手として活躍した後に、医者や弁護士、政治家として活躍することが数多くあるそうです。それは、スポーツだけでなく勉学にも励み、両方を極めていく「文武不岐」という考え方。実は、江戸時代の武士たちは、この文武不岐という考え方を実践していました。文武両道ではなく、文武不岐。2つは分けられてはおらず、同じ道にあるからこそ、両方全力で取り組むのは当たり前、という考え方は、日本人こそ持っていた精神なのです。

↑文武両道ではなく「文武不岐」

No Enjyoiment No Sports

その他にも、ルールの考え方や、日常と非日常の話、スポーツマンのこころについて、スポーツに携わる者として、知っておきたい知識や考え方を、約1時間たっぷりとお話しいただきました。こうした話は、指導者だけでなく、選手や保護者の方とも共有し、チーム全体で理解を深めていくことも重要です。


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