公開:2021/08/06
更新:2021/08/26
2021年8月10日(火)より発売開始されたDVD『スポーツメンタルトレーニング~心を強くして成長するために~』 。今回は、そのDVDから、 そもそもスポーツメンタルトレーニングとは何なのか?そして、どのような効果が得られるのか。スポーツ指導者必見の内容を少しだけ紹介します。
日頃から、「心技体」という言葉を使ったり、耳にしたりする機会は多くあり、この3つの要素がパフォーマンス・競技力の向上に欠かせない要素であることは広く認知されています。その中でも、技術及び体力の部分に関しては、様々なトレーニング方法が開発され、指導現場で実践がなされています。一方で、心の部分については、「出たとこ勝負」であったり、「根性や気合」という言葉で片づけられることが多いのではないでしょうか?
そうした、「心」の部分を高めるために開発されたものがメンタルトレーニングです。つまりメンタルトレーニングは、技術的なトレーニングやフィジカルトレーニング同様に、パフォーマンスを高めるために重要なトレーニングになります。
―「人間の思考と行動を整える」
心理とは、人間の「欲求・思考・行動」の3つが合わさったものです。スポーツ心理学とは、スポーツ選手やスポーツに携わる人の「欲求・思考・行動」を研究する学問であり、その中で「心を強化する方法」をプログラムしたものがスポーツメンタルトレーニングということになります。
ここでポイントとなるのが、思考と欲求の位置づけを理解すること。欲求・感情は、意思に関係なく起きる喜怒哀楽で、「こうなりたい!」「こうしたい!」という、いわば原動力となるものです。これは制御することができません。一方で、思考とは「どうやろうかな?」「こうしようかな」と、目的を基に考えたり、計画したりすることです。
オートバイに例えると、エンジンと直結する後輪が「欲求」であり、方向性を決める前輪が「思考」、運転する行為が「行動」ということになります。そして、このオートバイを走らせる道が、皆さんが置かれている環境です。
オートバイは、アップダウンがあったり、急カーブがあったり、雨が降ったり、様々な道(環境)を走ることになります。その中で、「思考と行動をコントロール」しながら、目標や目的に向かって進んでいく。メンタルトレーニングは、道を進むために重要な「思考と行動をコントロールする力」を養うことを目的としており、メンタルトレーニング=思考と行動のトレーニングと言い換えることもできます。
―目的は「実力発揮・上達の促進・人間的成長」
メンタルトレーニングの目的は3つあります。一つ目は実力発揮。つまり、本番で持っている力を出し切る力を養うこと。2つ目に、上達の促進。練習の質、準備の質、情報収集の質を高めるために、自ら集中してモチベーションを高めて行動に移す力を伸ばすこと。そして、3つ目が人間的成長。ヒューマンパフォーマンスを高めることです。
その目的を達成するために必要となるのが、8つの基本的な心理スキルになります。今回のDVDでは、スポーツメンタルトレーニングの基本の理解と8つの基本的な心理スキルのポイントを詳しく紹介していきます。
―日々の取り組みが大切
DVDで紹介している内容は、誰でも、日常生活から始めるトレーニングばかりです。何事も、「すぐに結果が出る」ということはありません。日々の生活の中から、自らの「心理的柔軟性」を高める(=強いメンタルを手に入れる)ための考え方や行動を実践する。指導者として、そうした環境を作っていく。まずはできる範囲から、トレーニングを重ねることで、技術・体力と同様に心理面も強化することができます。今回の映像を通して、「スポーツメンタルトレーニング」の基本を学んでいただき、強い心を作るためのスキルをぜひ実践してみてください。
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