フィニッシュスキルの課題と練習法 恩塚亨氏インタビュー1

公開:2022/03/18

更新:2022/03/17

東京医療保健大学 女子バスケットボール部HC・恩塚亨氏の新作DVD「恩塚亨 Finish Skills & Drills」がジャパンライムより発売されました。このDVDの趣旨と、背景にあるコーチング哲学のエッセンスを恩塚氏自身にうかがいました。


技術を、どんな心で発揮するか

「日本人プレーヤーのフィニッシュスキルについては、身体の操作や技術的な課題ももちろんありますが、私が一番大きく感じているのが心理的な要素です。

やらなきゃいけない、決めなきゃいけない、ディフェンスが怖い、という気持ちでシュートを打っていると、指先の繊細なタッチが失われ、結果的にボールをコントロールできなくなってしまう。技術を“どんな心で発揮するか”が一つの大きなポイントであると思います。身体のバランスとともに、心のバランスも大事であると」

戦術と結びつけて練習する

「私がフィニッシュスキルを練習する時は、戦術と結びつけて行うようにしています。自チームで実際に起こり得る戦術の場面を設定して、相手のディフェンスに対応して適切な判断を行う、このトレーニングを積み重ねていきます。まずはコンタクトが少ないところから始め、次にコンタクトあり、その次はヘルプディフェンスがある場合の対応。ヘルプディフェンスは正面だけか横からのヘルプも加わっているのか。このように段階的に負荷が加わる中でフィニッシュの精度を高めていければ、ゲームの戦術の中で発揮できる機会が増え、戦術自体の遂行力を高めることにもなります。これが、フィニッシュスキルを戦術とのセットで練習する理由です」

“事の重大さ”を理解し克服できるように

「選手に意識させる点としては、まずはクリアショットを狙うこと。リングに当てない。バックボードに当てたとしてもリングに当たらずに決めることができる精度を求めていきます。次に、外的要因で不安定な体勢になったとしても決められる精度。その不安定な状況を練習の中であえて設定し、“事の重大さ”を選手自身が理解し克服できるようにします」

これをやれば面白い、得をする、と思わせる

「選手たちは、自分にとって得になること、楽しいと思えることでないとクリエイティブになれないし、継続できません。一番言ってはならないワードは『集中しろ!』です。集中しろと言うと、集中することに脳のエネルギーを使い、バスケットボールから離れて行ってしまう悪循環に陥ります。面白い、得する。そう思わせるのが集中力を持続させる秘訣だと思っています」

恩塚氏監修最新DVD「恩塚亨 Finish Skills & Drills」

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