【特集:新入生向け練習メニュー】正しいストップ動作を身につける 

公開:2022/03/18

更新:2022/04/29

B1広島ドラゴンフライズのU15チームでヘッドコーチを務める尺野将太さんに、同チームで行っている新人向けメニューの一端をご紹介いただく記事の後編です。今回は、正しいストップ動作に焦点を当てています。


前編の記事で、尺野氏は「ストップ動作」について下記のように語っています。>>>止まれなかったりとか、止まり方が悪くて怪我をするケースが多いので、これを防ぐために正しいストップ動作ができるようにすること。膝が伸びた状態で止まってしまう、あるいはつま先と膝の向きがずれた状態(ニーイン・トゥアウト)で止まってしまう。これを防ぐためには、股関節の使い方がキーになります。股関節がうまく使えていないと、ストップ時につま先重心になり、大腿四頭筋に負担がかかって膝の怪我に結びつきます。あるいは脛の前脛骨筋に負担がかかって足首の怪我につながります。ストップ時はつま先でなく踵で体重を受け止めて、身体裏側のハムストリングス・大臀筋・中臀筋を使って止まれるようにする。これがとても重要な基礎です。>>>これをもとに、ストップ動作の段階的指導法を教えていただきました。ストップ動作の悪い例と良い例から見ていきます。

ストップ動作の悪い例と良い例

1.ストップ動作の悪い例:お尻の筋肉を使えず膝の動きをコントロールできない。

2.ストップ動作の良い例:踵着地でハムストリングス・大臀筋・中臀筋で体重を受けると膝の動きをコントロールできる。

3.最も怪我につながる例:膝が伸びたまま、つま先から着地。

4.内股:踏み込んで内股になった時に膝の向きとつま先の向きが同じであればよいが、つま先がまっすぐで膝だけが内側に入っていると膝の怪我が起こりやすい。

正しいジャンプストップと片脚ストップ

1.ジャンプストップの良い例:踵から接地をして足裏全体でストップ。

2.ジャンプストップの悪い例A:つま先から着地。

3.ジャンプストップの悪い例B:踵から着地しているがつま先に体重移動している。

4.片足ストップの良い例:踵から接地して足裏全体に体重をかけて止まる。

5.片足の姿勢:踵に体重をかけて止まり、太ももの後ろ側(ハムストリングス)で体重を支える。これができるようになると、膝の動きをお尻の力でコントロールできる。

6.片脚の姿勢・悪い例:このように膝が前に出てしまうと、大腿部前面や側面の筋肉で体重を支えることになり、お尻の筋肉が働かない。そして膝の動きをコントロールできなくなる。

7.ストライドストップ導入1:片足での着地を強調してバランスをとってシュート。

8.ストライドストップ導入2:1歩めを踵から着地してしっかりストップ。2歩めを着地したらすぐにジャンプしてシュート。

9.ストライドストップ導入3:ワンドリブルからしっかりストップ、そしてシュート。

10.通常のスピードでストライドストップからのプルアップシュート。


>>この記事の前編「長期離脱しないための身体づくりと動きづくり」を読む。

>>>「新入生を迎える環境づくり」アンケート結果概要 前編を読む。

>>>「新入生を迎える環境づくり」アンケート結果概要 後編を読む。


>>>過去の特集記事を読む

プロバスケットボールチームのスカウティングコーチが、あなたのチームを分析!
映像を送るだけ。 料金はいただきません。