「個人スキル向上のための動画活用」実例1 

公開:2022/05/27

個人スキル向上のための動画活用について、アンケートに回答していただいた指導者の中から、個別例を取材していきます。最初は、三重県にある津田学園高校女子バスケットボール部の門脇昌也監督にお話をうかがいました。


津田学園女子バスケットボール部監督の門脇昌也氏。

新しいスキルを事前に動画共有する

津田学園高校女子バスケットボール部は、中学時代まであまり競技経験のない生徒が大半で、ファンダメンタルが確立されていない状態で入部してくる。そのため門脇氏は、バスケットボールをより楽しんでもらうために、個人スキルに重点を置いて指導をしている。練習全体の半分近くは個人スキルに時間を割いている状況だが、効率よく新しい技術を身につけるために手探りで指導を続ける中で、動画利用をするようになった。

多くの部員にとって新しいスキルの練習を始める前には、技術レベルの高い上級生をモデルとして、門脇氏がその動きを説明している様子をマネージャーに撮影してもらい、その動画をそのままグループLINEに投稿する、という流れだ。

「私自身、以前は男子部の副顧問をしていて、女子部の顧問になったのが4年ほど前からです。女子の指導は初めてであり、男子では当たり前にできるスキルを、どこまで女子に要求してよいのか、悩む部分がありました。また男子では、見本を見せればその場で比較的簡単に再現できる傾向がありましたが、女子の場合はあまりうまくいかない。どういう伝え方がよいのかなあ、と感じていました。校務も忙しく、付きっきりで指導することが難しいため、スマホで簡易的に動画を撮って、グループLINEで共有しています」

選手たちは、練習前にそれを見て動作イメージをつくる。その撮影の際、よく参考にしているのはジャパンライムから発売されている恩塚亨氏のDVDだ。男子では当たり前の技術であるレッグスルーやスピードドリブルからのレイアップなども、これらのDVDの中で女子選手が実践しているのを参考にしながら、適宜、指導に落とし込んでいる。

イメージが苦手な選手にどう対応するか

「今、集中して取り組んでいるのは、フィニッシュスキルの技術向上です。選手自身が”こういう動きをしたい、こういうプレーをしたい”という具体的イメージをつくることがとても重要だと思います。そのためのツールの1つとして、動画を使っています。恩塚氏のDVDやYouTube上で身体の使い方・重心移動などを解説している方々の動画を参考にすることで、私自身、以前は女子には無理だと思っていたスキルにも取り組むことができ、指導する内容をレベルアップさせることができたと感じています。ただ、動画を見てイメージを簡単につくることができる子と、できない子がいます。その差を埋めていくのが課題です」

その課題を克服するには、見本動画だけでなく、選手の動画を撮って、自分自身の姿を見てもらいつつ、個別に指導していくことも必要だが、日頃の練習の中でその部分はまだ十分に取り組めていないという。時間を取りやすい長期休暇に集中してその課題を埋めていくとともに、今後は動画編集や共有の効率化を図るため、専用ソフトの導入も検討している。

「個人スキル向上のための動画活用方法」アンケート結果概要


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