「無駄にパス待っている」をなくす──恩塚亨コーチングセミナーより

公開:2023/07/29

8月20日まで期間限定でアーカイブ配信中の恩塚亨コーチングセミナー「バスケットボールの”コーチング”と”分析”を考察する」が、大好評をいただいています(申込は8月10日まで)。原則を選手がしっかり理解して、その原則をもとにした練習を積めば、無駄な動きが減る、と繰り返し強調します。ここでは、オフボールプレーヤーの原則について、一部抜粋して紹介します。

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オフボールプレーヤーの原則─4つのパターン

ボールマンの進行方向に何人いるかによって、オフボールプレーヤーのプレーのパターンが決まる。オフボールプレーヤーは4人しかいないため、4つのパターンに大別できる(図1)。

図1

ブレイク1(1人の場合)

ボールマンの進行方向にオフボールプレーヤーが1人(#2)の場合、そのプレーヤーの第一原則は、ボールマンに対してダブルギャップの距離を取る。コーナーに位置し、自分のマッチアップマンがヘルプしたらスプレーする。スタントしてきたらヘジテーションアタックする(図 2)。よくあるのは#2がコーナーに至らず、中途半端な位置でボールマンとのダブルギャップを取らない位置に立ってしまうケース。これは避けなければならない。

図2

#2がカットする場合とタイミング

#2のディフェンダーX2がシャドーヘルプでパスを妨害してきたときは、原則として#2はコーナーにとどまるが、#1がジャンプストップ、パスフェイクしたら、その瞬間に#2はバックカットする(図3)。

図3

ディフェンスのレベルが高い場合

相手チームのディフェンスがよく鍛えられている場合は、X2が絶妙な位置取りをしてくることがある。それに気付かずに突っ込んでいくと、#1は X2に引っ掛けられてしまう。このような対戦相手のときは、#1がアタックを始めたタイミングで#2はダイブする。これをファーストダイブと言っている(これに対して、図3のパターンはセカンドダイブと言う)。

#2のダイブに呼応してX2が下がったらスペースが生まれるので、#1はバスケット方向へのドライブがしやすくなる。または、#2へのパスが通りやすくなる(図4)。

図4

「無駄に待っている」をなくすために

このように、#2は相手ディフェンスの状況を見て、どのタイミングでダイブするかを選択できるようになれば、より高いレベルのオフェンスとなる。ただし、ファーストダイブをする場合はその意図を明確に#1に伝えるべく、合図しなければならない(図5)。 コーナーにいるプレーヤーがただパスを待っているのではなく、状況に応じてダイブ、カットする。この原則を理解していれば、コーチのフラストレーションの元となる「無駄に待っている」といった行動が減る。

図5


セミナーでは引き続き、ボールマンの進行方向に2人いる場合から4人いる場合まで、それぞれのケースでの原則が詳説されます。

5人のプレーヤーが無駄なく動き、チャンスを創出する。強いチームに共通するこの特徴に少しでも近づくために、ぜひ今回のアーカイブ配信をご活用ください。

〈セミナー情報 詳細〉 

【恩塚亨 Coaching Seminarアーカイブ配信】

申込期間:2023年7月10日(月)~8/10 日(木)

申込ページ:https://www.japanlaim.jp/dcmall/jlc_seminar/product/js031/

視聴期間:2023年7月10日(月)~8/20 日(日)

方法:アーカイブ配信

内容:1回目 ゲーム分析の重要性とゲームモデルの理解(135分)/2回目 バスケットボールを整理するための基本原則①(110分)/3回目 バスケットボールを理解するための基本原則②&参加者プレゼンテーション(140分)

受講料:33,000円(税込)

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