タイムアウトのタイミングと言うべきこと〈白鴎大学男子バスケットボール部〉 

公開:2023/10/06

更新:2023/10/03

JLCオンデマンドで順次公開されている「白鴎大学・網野友雄 1シーズンのマネジメントとコーチング」が、10月2日公開分で、いよいよ最終章となりました。シリーズ第5弾となる最終章「タイムアウトの考え方と実際」から、一部を抜粋して紹介します。注目は、インカレの実際の試合においてタイムアウトをどのタイミングで取り、どのような指示を出したか、網野氏自身が詳細な振り返りを行っている場面です。


悪い流れを遮断する

バスケットボールはゲームの流れがスコアに大きく影響してくるスポーツ。だから自チームにとって悪い流れとなっている場合は、それを遮断する必要がある。選手たちが修正すべき点をわかっていれば、選手たち自身に、コート上で解決させる。それができない場合は、早めにタイムアウトを取る。

タイミングとしては、2~3ポゼッションで追いつく点差の間に最初のタイムアウトを取る。タイムアウトを取ることで流れを変え、相手に追いつく、あるいは逆転できる可能性がある。このタイミングを逃した場合は、相手のセーフティリードとなる20点差に至る前にタイムアウトを取る(図1)。

図1

指示or檄or承認

タイムアウトで選手に何を言うか。これは、ゲームプランを選手たちがしっかり理解してプレーできているか、による。ゲームプランを十分に理解できていない場合は、タイムアウト時に改めて具体的な指示を出す。

次に、ゲームプランは理解できているが、エナジーが足りない、ハードワークできていない時は、檄を飛ばす。

ゲームプランを理解していて、ハードワークもできているが、結果が伴わない場合は、「ここまでのプレーはOK、これを継続しよう」という承認を与える(図2)。

図2

インカレでのタイムアウト運用例

上記の基本方針をもとに、2021年のインカレでタイムアウトをどのように運用したか、その一例が下記だ。これは77対67で白鴎大学が勝利した試合のもの。

図3

[タイムアウト①]

最初のタイムアウトは、2Q残り5分57秒の場面。スコアは27対22で白鴎リード。1Qから終始リードする展開だったが、相手がタイムアウトを取って少し盛り返された時間帯。具体的には、相手に2連続でオフェンスリバウンドを獲得され、最終的に3Pを決められた直後。

ここでは、自分たちがフォーカスすべきディフェンスリバウンドへの再度の意識づけと修正点を指示。

[タイムアウト②]

2Qの残り31秒。相手の3P&1の後。スコアは39対31で白鴎リード。ボールプッシュの途中で相手にスティールされ、3Pを決められた上にバスケットカウントを取られてしまった。

ここではミスについては触れずに、残り31秒で自分たちのオフェンスポゼッションをしっかり決めきるために、オフェンスの具体的な指示を出した。

[タイムアウト③]

3Qの残り4分13秒。45-46で1点ビハインド。このゲームで、初めて相手にリードを奪われた場面。この時間帯、インサイドへのアタックが全くなく、アウトサイドでボールをまわして外打ちになっていたので、それを修正。インサイドへのアタックを指示した。この後、インサイドアタックが奏功して再びリードする展開に。

[タイムアウト④]

4Q残り3分52秒。66対62で白鴎リード。相手のファストブレイク直後の場面。ここでは選手たちを落ち着かせること。そして、この試合に勝ち切るためにやるべきことを指示(以上、図3参照)。


本編では、合計3試合分のタイムアウト運用について、網野氏が詳細に振り返り解説。インカレという最高峰の舞台で展開された采配の断片が手に取るようにわかる、貴重な映像です。ぜひご覧ください!

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〈商品情報 詳細〉 

白鴎大学・網野友雄 1シーズンの「マネジメント」と「コーチング」

サンプルムービー

<X320-1>チームを始めるにあたって(スタートアップミーティング) 公開済み

網野コーチは、新チーム立ち上げの際、必ずミーティングからスタートします。チームの「目標」「ルール」などを共有し、最終的に「組織図作成」、「キャプテン決め」を行います。ここでは時間をかけて行ってきたという実際の内容を具体的に解説。「いよいよ始まるぞ!」という意識づけをするためのヒントがここにあります。

【X320-1A】男子バスケットボール部の理念/目標【7分52秒】 

【X320-1B】チームルール/スローガン【9分59秒】

【X320-1C】キャプテンの選出/リーダー制の導入【8分10秒】

<X320-2>チーム創りについて(原理原則) 公開済み

ここではオンコートを中心としたチーム創りについて解説します。まずは「バスケットボールを本当に理解しているか」を確認するところからスタート。そしてディフェンス、オフェンスそれぞれにおけるチームの原則と、その落とし込み方を紹介。バスケットボールの本質を選手に問いかけながら一緒に考えていく過程に注目です。

【X320-2A】バスケットボールの原理原則【8分00秒】

【X320-2B】ディフェンスの原理原則【14分06秒】

【X320-2C】オフェンスの原理原則①【14分44秒】

【X320-2D】オフェンスの原理原則②【16分45秒】

<X320-3>分析の考え方と実際 公開済み

実際に行っている「分析」と「コーチングへのつなげ方」を解説します。対戦相手のスタイル、または選手の特徴をどのように露わにするか。そしてそのデータをどのように練習からチームに落とし込み試合を迎えるか。さらには試合中やハーフタイム、試合後における分析データの活かし方まで、超実践的な内容となっています。

【X320-3A】試合前の分析と対策【14分14秒】

【X320-3B】試合当日の分析とコーチング【12分18秒】

<X320-4>ゲームを見る視点とコーチング 公開済み

ここでは実際の試合映像を確認しながら、「自チームのゲームプラン」や「相手チームへの対策」について解説します。まずディフェンス、オフェンスそれぞれのゲームプランを挙げ、選手たちがそのプランを遂行できているか、できていない場合どこが課題になっているかを解説。コーチとしてゲームを見る視点を養うことができます。

【X320-4A】第1クォーター【38分33秒】

【X320-4B】第2クォーター【27分12秒】

【X320-4C】第3クォーター【27分09秒】

【X320-4D】第4クォーター【30分41秒】

<X320-5>タイムアウトの考え方と実際 10月2日より公開中 ←今回紹介した内容はココ!

タイムアウトをとる「タイミング」と「狙い」について解説します。タイミングや伝える内容にはバリエーションがあります。ここでは、状況によって使い分けられるようにそれぞれの狙いを解説。また実際のゲームの試合経過を振り返りながら、タイムアウトをとった状況と狙いを紹介していただきました。明日からでも使えるわかりやすい内容となっています。

【X320-5A】タイミングと狙い【14分15秒】

【X320-5B】タイムアウトの実際【20分32秒】

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