公開:2024/02/23
更新:2024/12/18
2月20日に先行予約を開始した東海大学・陸川章監督のディフェンスをテーマとしたDVDから、エッセンスをひとつご紹介します。相手の時間をいかに奪うか? 強力なインサイドの自由をいかに奪うか? これを高いレベルで遂行するための考え方と、実戦的ドリルです。
東海大ディフェンスの全体像
東海大がディフェンスを展開する際の全体像から、以下の2点について解説する
●フルコートでボールプレッシャーをかけ、相手の時間を奪う
●強力なインサイドの自由を奪う
ポイントガードディナイで相手の時間を奪う
フルコートでボールプレッシャーをかけ、相手の時間を奪う。これを実践する具体的戦術として、ポイントガードディナイがある。相手のゲームメーカーであるポイントガードに徹底してボールを持たせないことで、相手に良いリズムをつくらせない。
2番、3番プレーヤーがエントリーパスを受けた場合でも、その後ポイントガードにボールが渡らないようにする。
図1は、相手の#4がベースラインからスローインしようとしている場面。ポイントガード#1はボールをもらいに行こうとするが、#4のディフェンスがディナイして、そのパスを阻止する。逆サイドで#2がボールをもらいに動いたら、#4のディフェンスは即座に#4のマークに戻る。
図2は、その次の展開。#1のディフェンスは、#2に対してジャンプトゥザボールしてカバーするのが一般的だが、シーガルズでは、あえてそれをしない。#1をディナイし続け、#1に絶対にボールを持たせない。相手チームは#1にボールを渡してオフェンスエントリーをしたいが、それができない。
その結果、#2がボールを運ぶことになる。その#2に対してプレッシャーをかける。フリースローの後、ショットインの後にこのパターンのポイントガードディナイが精度高く遂行できるように練習する。
DVDでは、こうしたディフェンス戦術の前提となるスキルを向上させるドリルが紹介されている。
強力なインサイドプレーヤーに対する守り方
圧倒的有利なサイズを持つインサイドプレーヤーへの対策は、カテゴリーを問わず、大多数のチームにとって大きな課題。東海大学の戦略には以下のようなものがある。
インサイドプレーヤー(ビッグマン)がボールをもらう位置によって、守り方を変える。ゴールまで1ドリブル以内の位置であれば、ダブルチームでパストラップを仕掛ける(図3)。
ビッグマンを少し外に押し出すことができていれば、即得点にはつながらないので、ゴール下にいるヘルプはいつでもトラップに行ける位置で守り、ビッグマンがドリブルドライブしてきた場合にも備える(図4)。
いずれの場合もビッグマンのディフェンスがタイミングよく声を出し、どのパターンで守るか味方に伝えることが重要だ。また、ヘルプサイドの守り方も含めたこれらのディフェンスドリルがDVD本編で紹介されている。
DVDでは、上記のディフェンス全体像を踏まえたうえで、Individual Defense(個人)→Group Defense(グループ)→Team Defense(チーム)というように、少人数から順序立てながら具体的なシチュエーションに分解したドリルの数々が紹介されています。すべてに共通することは「一個のボールを5人が声を掛け合い協力して守る」こと。高さのないディフェンスがいかに連動するか? その具体的な道筋が示されています。ぜひご覧ください!
〈DVD作品情報〉
「陸川 章 Tokai Defense Drills & Coaching」
■指導・解説:陸川 章(東海大学 男子バスケットボール部SEAGULLS 監督)
■実技協力:東海大学体育会 男子バスケットボール部SEAGULLS
DVD2枚組 17,600円(税込)
【先行予約】
■期間:2024年2月27日(火)13:00まで
■発送:発売日の2月29日(木)より順次発送
■特典:JLCオンデマンド バスケットボールコース 2月、3月視聴無料 ※詳しくはDVD商品ページをご覧ください
【主な収録内容】
Disc1<1145-1> Individual/Group(80分)
■Tokai Defenseの全体像
■Individual Defense
■Group Defense
■Group Defense “Pick&Roll”
Disc2<1145-2> Team/Trandition/Press(70分)
■Team Defense
■Transition Defense
■Press Defense