公開:2024/05/17
更新:2024/12/18
ディフェンスの精度を高めるためには、基本を疎かにせず、練習時から高い強度でプレーすることが重要です。ボールマンに対して強力なプレスをかける際に必要な基礎技術を、張 一(チャン・イル)氏の指導・監修により制作された「実戦に直結する!ファンダメンタルの本質に迫る指導」から抜粋します。
この作品は、韓国・日本で数多くのチームを指導してきた張 一(チャン・イル)氏が神奈川県のアレセイア湘南高校女子チームの監督として、サイズの小さいチームながら関東、全国で大活躍していた2020年当時に制作されたものです。
相手にくっつくスティックディフェンス
ボールマンに対して有効なプレスをかけるために用いられるのが、スティックディフェンスと呼ばれるテクニック。ステッカー(Sticker)のように相手に貼りつく、その名の通り、相手に密着することでオフェンスの動きを止める(図1)。
ただし、スティックディフェンスを成功させるためには、密着するタイミングが重要だ。このタイミグを間違えて不用意に密着に行こうとすると、相手に抜かれてしまうこともあるので、この部分をしっかり意識しながら練習すべき。
プレスに入るべきタイミングとは
では、正しいタイミングとは? それは、相手がピボットターンした瞬間だ。このタイミングは、ボールマンの重心が安定していないのでプレスをかける絶好のチャンスとなる(図2)。
このタイミングがわかってくると、ダブルチームやチームデイフェンスも、より機能するようになり、チームとしてのディフェンス精度が高まってくる。プレスディフェンスのドリルを行う際は、この「プレスに入るタイミング」を終始意識してハードワークすることが大切だ。
ボールマンプレスのドリル
図3はスティックディフェンスを練習するドリル。ボールマンはディフェンスをかわして前方の味方へパスしようとし、ディフェンスはこれを懸命に阻止する。ボールがパスされたら、ディフェンスは反転して新しいボールマンに対してプレスをかける。
チーム内でディフェンスドリルを行う際は強度が甘くなりがちだが、試合と同等の強度で緊張感をもって行うことが大事と、張氏は強調する。上記のプレスに入るタイミング、姿勢(頭を相手のウエスト付近まで下ろす意識で低いポジションで守る)等、正確にできているか、指導者は常に確認しなければならない。
〈商品情報〉
実戦に直結する!ファンダメンタルの本質に迫る指導
■指導・解説:張 一(アレセイア湘南高等学校 女子バスケットボール部 監督)
■実技協力:アレセイア湘南高等学校 女子バスケットボール部
コンテンツの主な収録内容
■アレセイア湘南の特徴【オフェンス】(試合映像)
■ボールハンドリング:ウォーミングアップ/基礎/移動を伴うハンドリング
■スクエアドリル:フットワーク/ドリブル/パス&カッティング
■パスドリル:2ボール対面パス/2ボール判断パス/移動を伴うパス
■シューティングドリル:ドライブ+シューティング/バックドア+シューティング
■ブレイクドリル:2メン・3メン/3on1・3on2
■アレセイア湘南の特徴【ディフェンス】(試合映像)
■ベーシックステップ:ベーシックステップ/パワーステップ/スクリーンへのコンタクト
■プレスディフェンス:・ボールマンへのプレス/ボールマンへのプレス+スチール
■チームディフェンス:4on3 アレセイアの基本的な考え/5on4 トラップディフェンス
■3クオーターから仕掛けるゾーンプレス