ディフェンスの役割を明確に認識するドリル──網野友雄 BASKETBALL CONCEPTより

公開:2024/06/21

更新:2024/06/22

バスケットボールDVDシリーズ最新作、「網野友雄 BASKETBALL CONSEPT」より、ディフェンスのドリルを紹介します。チームディフェンスを機能させるためには、各プレーヤーが自分の役割を確実に理解し、一つの役割を終えたら速やかに次の役割に移行する、その流れを途切れさせないことが重要。今回はその部分を練習するドリルを紹介します。


ヘルプからクローズアウト

このドリルは、本作のDisc1「ルールと役割を明確にしたディフェンス」に収録されているもので、ディフェンスの役割が移行する状況の理解、そして、移行を明確にするコミュニケーションに焦点が当てられている。

バスケット下にプレーヤーが並び、左右45度のウィング付近にコーチが2名立つ(図1)。

図1

最初のプレーヤーがコーチの1人にパスを出し、クローズアウトする(図2)。

図2

次のプレーヤーがコートに出て、ローアイのポジショニングで守る(図3)。

図3

このシチュエーションで、ボールマンを守るディフェンスは「ボール!」とコールし、ローポジションのヘルプディフェンスは「ローアイ!」とコールする(図4)。つまり自分の役割を声に出して明確にする。また、「ローアイ!」をコールすることで、ヘルプの存在をボールマンに意識させ、相手に対するプレッシャーをより強くする。

図4

ボールマンがドライブしてきたら、ペイントエリアに侵入される前にヘルプして、ボールを止める(図5)。

図5

ここで、ヘルプの役割を果たしたことになるが、この後が重要だ。ヘルプしたディフェンスプレーヤーは、ボールが逆サイドにキックアウトされたら、素早くクローズアウトに向かう(図6)。その間に次のプレーヤーがコートに入り、ボールマンディフェンスのヘルプに向かう。

図6

この一連の動きをライブのスピードで行う。全体を通じて留意することは、1.コミュニケーションの量を増やすこと、2.次の役割に素早く移行すること。

チームディフェンスとして絶対に防ぎたいのは、キャッチ&シュートによる3ポイントと、ミドルへのドライブからのレイアップ。ライプではその部分を意識しながら懸命に守る。

応用編への展開

この後、4対4のシェルディフェンス等のドリルに展開していくが、オンボール、オフボールそれぞれのプレーヤーが自身の役割を明確に理解し、全体としてディフェンスの陣形が崩れないために何をすべきか、そしてどのようなコミュニケーションをすべきか、がわかりやすく解説されている。収録内容詳細は下記をご参照ください。

Disc1  ルールと役割を明確にしたディフェンス 内容詳細

■イントロダクション(ディフェンスコンセプト)

■ピボットへの対応(1on1で抜かれる状況の理解)

■フルコート1on1ディフェンスzig-zag(足づくり/ノーファウルの意識)

ベーシック/ピボット/ライブ

■ヘルプからクローズアウト(役割の移行/移行を明確にするコミュニケーション)

ベーシック/ライブ

■シェルディフェンスのポジショニング(役割)とリスクヘッジ

ベーシック/パス&ゴー/オフボールのダウンスクリーン/オフボールのバックスクリーン/ヘルプ&ローテーション/ライブ

■スイッチを意識したミスマッチ1on1

ショットクロック残り10秒を想定した「スピードのミスマッチ」/フィジカルでの闘い方を意識した「高さのミスマッチ」

■オンボールスクリーンディフェンス(ボールへプレッシャーのかけ方/オフボールの役割)

ショウハード2on2/ショウハード3on3/コンテイン2on2/コンテイン3on3

■ハンドオフディフェンス

ベーシック/ライブ

■オンボールシチュエーションのシェルディフェンス

Disc2  トランジション/アウトナンバーの攻防 内容詳細

■イントロダクション

■4-0シューティングドリル(スペースの確保)

ベーシック/カッティング

■2メントランジション

ベーシック/パス&ゴー/パス&ゴー(ポストフィード)/カッティング/タッチパス/オンボールスクリーン

■3メントランジション コーナ-ショット

ベーシック(コーナーショット)/パスバック/パスバック(ハイロー)/フリー

■5メントランジション

ベーシック/ドライブ+パス&ゴー/ドラッグスクリーン+セカンダリーブレイク

■アウトナンバーの攻防

2on1・2on2(前への意識づけ)/3on2から3on3

■マウンテンドリル(連続的なアウトナンバーの攻防)

■アウトナンバーの攻防 5on4から5on5のラインドリル

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