公開:2024/06/21
更新:2024/12/18
バスケットボールDVDシリーズ最新作、「網野友雄 BASKETBALL CONSEPT」より、ディフェンスのドリルを紹介します。チームディフェンスを機能させるためには、各プレーヤーが自分の役割を確実に理解し、一つの役割を終えたら速やかに次の役割に移行する、その流れを途切れさせないことが重要。今回はその部分を練習するドリルを紹介します。
ヘルプからクローズアウト
このドリルは、本作のDisc1「ルールと役割を明確にしたディフェンス」に収録されているもので、ディフェンスの役割が移行する状況の理解、そして、移行を明確にするコミュニケーションに焦点が当てられている。
バスケット下にプレーヤーが並び、左右45度のウィング付近にコーチが2名立つ(図1)。
最初のプレーヤーがコーチの1人にパスを出し、クローズアウトする(図2)。
次のプレーヤーがコートに出て、ローアイのポジショニングで守る(図3)。
このシチュエーションで、ボールマンを守るディフェンスは「ボール!」とコールし、ローポジションのヘルプディフェンスは「ローアイ!」とコールする(図4)。つまり自分の役割を声に出して明確にする。また、「ローアイ!」をコールすることで、ヘルプの存在をボールマンに意識させ、相手に対するプレッシャーをより強くする。
ボールマンがドライブしてきたら、ペイントエリアに侵入される前にヘルプして、ボールを止める(図5)。
ここで、ヘルプの役割を果たしたことになるが、この後が重要だ。ヘルプしたディフェンスプレーヤーは、ボールが逆サイドにキックアウトされたら、素早くクローズアウトに向かう(図6)。その間に次のプレーヤーがコートに入り、ボールマンディフェンスのヘルプに向かう。
この一連の動きをライブのスピードで行う。全体を通じて留意することは、1.コミュニケーションの量を増やすこと、2.次の役割に素早く移行すること。
チームディフェンスとして絶対に防ぎたいのは、キャッチ&シュートによる3ポイントと、ミドルへのドライブからのレイアップ。ライプではその部分を意識しながら懸命に守る。
応用編への展開
この後、4対4のシェルディフェンス等のドリルに展開していくが、オンボール、オフボールそれぞれのプレーヤーが自身の役割を明確に理解し、全体としてディフェンスの陣形が崩れないために何をすべきか、そしてどのようなコミュニケーションをすべきか、がわかりやすく解説されている。収録内容詳細は下記をご参照ください。
Disc1 ルールと役割を明確にしたディフェンス 内容詳細
■イントロダクション(ディフェンスコンセプト)
■ピボットへの対応(1on1で抜かれる状況の理解)
■フルコート1on1ディフェンスzig-zag(足づくり/ノーファウルの意識)
ベーシック/ピボット/ライブ
■ヘルプからクローズアウト(役割の移行/移行を明確にするコミュニケーション)
ベーシック/ライブ
■シェルディフェンスのポジショニング(役割)とリスクヘッジ
ベーシック/パス&ゴー/オフボールのダウンスクリーン/オフボールのバックスクリーン/ヘルプ&ローテーション/ライブ
■スイッチを意識したミスマッチ1on1
ショットクロック残り10秒を想定した「スピードのミスマッチ」/フィジカルでの闘い方を意識した「高さのミスマッチ」
■オンボールスクリーンディフェンス(ボールへプレッシャーのかけ方/オフボールの役割)
ショウハード2on2/ショウハード3on3/コンテイン2on2/コンテイン3on3
■ハンドオフディフェンス
ベーシック/ライブ
■オンボールシチュエーションのシェルディフェンス
Disc2 トランジション/アウトナンバーの攻防 内容詳細
■イントロダクション
■4-0シューティングドリル(スペースの確保)
ベーシック/カッティング
■2メントランジション
ベーシック/パス&ゴー/パス&ゴー(ポストフィード)/カッティング/タッチパス/オンボールスクリーン
■3メントランジション コーナ-ショット
ベーシック(コーナーショット)/パスバック/パスバック(ハイロー)/フリー
■5メントランジション
ベーシック/ドライブ+パス&ゴー/ドラッグスクリーン+セカンダリーブレイク
■アウトナンバーの攻防
2on1・2on2(前への意識づけ)/3on2から3on3
■マウンテンドリル(連続的なアウトナンバーの攻防)
■アウトナンバーの攻防 5on4から5on5のラインドリル