公開:2025/02/28
更新:2025/04/29
今月の新作DVD「鷲野鋭久の“中高一貫指導”バスケットボール」から、今回はディフェンスドリルの一例を紹介します。コフィンコーナーにボールマン追い込み、チーム戦術でパスカットする感覚を養うドリルで、ボールを奪った後、相手ゴールまで攻め込んでシュートを決めるところまでを想定しています。
受け身でなく、仕掛けるディフェンス
このディフェンスドリルは、“仕掛ける”という考え方に基づいてデザインされている。つまり、攻めのディフェンスで相手を追い込み、ボールを奪ったうえで、ターンオーバーからイージーバスケットを獲得するディフェンス戦術。本作では、フルコートで練習する4つのパターンが紹介されている。
4つのパターンを想定
第1のパターンは、「ドリブルXチェンジ」。エルボー付近からドリブルで上がってくるボールマンに対し、まず1人が徹底的にマークしてコフィンコーナーまで追い込む。相手のパスコースを切ってから、ダブルチームを仕掛ける。ボールマンが苦し紛れに前方にパスを出すタイミングで3人目のディフェンスがパスカットに入り、ボールを奪う。そのままパスをつないでシュートまでもっていく(図1)。
第2のパターンは、「シール~ドリブルXチェンジ」。コフィンコーナーに追い込まれたボールマンをシールして、コート中央へボールを折り返そうとしたところを狙う(図2)。相手がパスを出す前にカットできれば、それでもOK。
第3のパターンは、「交差点」。サイドライン付近でパスを受けたオフェンスプレーヤーがドリブルで中央へ折り返そうとしたタイミングでダブルチームを仕掛け、パスカットを狙う(図3)。
そして第四のパターンは、「シール~ドリブルXチェンジ~ドリブルXチェンジ」。これはダブルチームによるアーリープレスでパッサーにプレッシャーをかけ、サイドライン方向にパスを出させてボールをコフィンコーナーに追い込むプレー。コフィンコーナーに追い込んだ後は、上記3パターンと同様の動きでパスカットを狙う(図4)。
どのパターンも、ダブルチームを仕掛けるタイミングとパスカットに出るタイミングが極めて重要となるので、繰り返しの練習でそのタイミングを身体に染み込ませる。
「鷲野鋭久の“中高一貫指導”バスケットボール」作品概要
■指導・解説: 鷲野 鋭久(星城高等学校 女子バスケットボール部 コーチ)
■実技協力:星城高等学校 女子バスケットボール部
<Disc1> 温故知新ファンダメンタル&感性・感覚を育てるチームドリル (54min)
<Disc2> チームディフェンスドリル&ファーストブレイクドリル(67min) ←上記のドリルはこの巻に収録
<Disc3> いざというときに助かる戦略・戦術 (36min)