クローズアウトの合理的なステップワークを身体に染み込ませる

公開:2024/04/26

「強いチームは、ファンダメンタルが違う」とよく言われます。では、どう違うのか? そこに焦点を当てて制作されたコンテンツから、ディフェンスフットワークと、それを練習するドリルを紹介します。埼玉県のクラブチーム、「ガウチョーズバスケットボールアカデミー」監督・目 由紀宏(さっか・ゆきひろ)氏が解説しています。


ディフェンス時に必要なハビットをつくる

このコンテンツ「ガウチョーズ・目由紀宏のディフェンスハビットドリル」では、ガウチョーズで毎日行われるハビット(習慣)ドリルが一つ一つ丁寧に紹介される。これらは、ディフェンス時に必要な個人スキルを徹底的に叩き込んでいくのが目的で、文字通りハビット(習慣)として、意識しなくても勝手に身体が動くレベルまで定着させることを目的としている。

クローズアウトの正しい動作

カバーポジションにいるディフェンダーがボールマンにクローズアウトする場合は、相手に対して直線的にクローズアウトしてはいけない。その理由は、直線的に行くと左右両方に相手が抜くスペースを与えてしまうからだ。ボールマンが進もうとするミドルライン側に、わずかに膨らんで接近していく(図1)。これにより、より重要なミドルライン側の突破を防ぐ。

図1 クローズアウト接近時にとるべきライン

クローズアウトしたら、サイドステップで相手をサイドライン方向へ追い込む(図2)。

この時、クローズアウト時のハンズアップ姿勢から横方向への移動する第1歩の動きが意外に難しい。これを克服するコツとして、進行方向の足を1歩出すのではなく、反対足で床を蹴る、という意識でステップを踏むと、力強い横移動ができる(図2)。

図3 方向転換時には進行方向とは反対側の足で床を蹴る意識

ドリルでは、ボールマンに見立てた椅子に向かってクローズアウトし、そこからサイドステップする動きを繰り返し行い、この基本ステップを身体に染みこませていく(図3)。

図3 実際にドリルを行っている様子

クロスステップは3歩以内

次のドリルは、まず相手にクローズアウトし、一度スタート地点に戻ってから再度クローズアウト、その後サイドステップで相手をサイドライン側へ追い込んでいくパターン。プレーヤーのスタート位置と椅子の位置は前のドリルと同じ。

ここでは、クロスステップの使い方が重要となる。ハーフコートでディフェンスする場合、クロスステップは3歩以内で十分対応できるので、その原則を守る。このドリルでは、クローズアウト後、クロスステップを3歩使って、残りはサイドステップでスタート地点に戻り、再度クローズアウトに行く。

1歩踏み出さずにリバースターンする

切り返しの時は、後ろ足に体重を載せてリバースターンを使う。ここでありがちなのが、前足をボールマン側に1歩踏み出してからターンするケース。これだと、ターンした時に1歩分出遅れてしまう。

前足で余計なステップを踏まずにリバースターンすることが重要だ(図4)。

図4

この他にも、「デイフェンスファンダメンタルとは何か?」という疑問に答える数々のスキルとドリルが余すところなく紹介されているこの作品、オンデマンド版、DVD版どちらでも視聴可能です。まだご覧になっていない方は、ぜひチェックを!

〈作品情報〉

ガウチョーズ・目由紀宏のディフェンスハビットドリル

■指導解説:目 由紀宏(ガウチョーズバスケットボールアカデミー監督)
■実技協力:ガウチョーズバスケットボールアカデミー

■主な収録内容

ダイヤドリルS/ダイヤドリルL/ラインドリル/ボールラインドリル/クローズアウト/アジリティドリル/ミラードリル/指示ドリル/イメージドリル1/イメージドリル2/イメージドリル3/イメージドリル4

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