ポストディフェンスが課題の場合、どこに「問い」を立てるか?

公開:2025/08/19

「全容解明・恩塚メソッド」セミナーの第3回分オンライン配信がスタートしました(8/24まで申込受付。視聴は申込日から3週間)。セミナー当日の質疑応答から、ポストデイフェンスに関する内容を紹介します。

強力なポストにどう対応するか

Q 身体を当ててくるチームにペイントエリアで得点されることが多く、困っています。激しくポストファイトしてくる相手に、どう対応すればよいでしょうか? 

A 一番の解決策は、ポストにボールを入れさせないことです。ポストにボールが入るパターンの大半は、ガードからウィングにボールがパスされ、そこからポストに入る形。ですから、強力なポストをどう守るかという発想の前に、ポストにボールを入れさせないこと。もう一段階さかのぼって、ウィングにボールを入れさせないようにするのが一番です。

ディナイを徹底して、ガードからウィングへのパスを防ぐ。もしパスが通ってしまったら、今度はポストへボールを入れさせないように徹底的にディナイする。シンプルで、昭和的ともいえるディフェンスの仕方ですが、まずはこれが最も効果的です。

問いの転換

セミナーの内容から抜粋して恩塚氏の回答を補足すると、問題の解決策は“問い”の転換から生まれることが多く、この場合は、「ポストをどう守るか」から「ポストにどうボールを入れさせないか」に問いを転換している。

相手のオフェンスを5段階の原則─①キャスティング(攻撃のはじまり)、②クリエイト(チャンスメイク)、③チャンス(有利なマッチアップ)、④ブレイク(アタック中)、⑤フィニッシュシュート)─に当てはめて考えると、ウィングへのパスは②のクリエイトに当たる。攻撃の起点となるここをディナイすることで、チャンスの芽を潰すのだ。

セカンドオプションを選択させる

クリエイトの場面では、“相手が一番得意とするプレーをさせないで、セカンドオプションを選択させる”という明確な意図をチームで共有することが大切だ。相手の強味を消しながらプレーしている実感を持てれば、勝つ確率が高くなる。例えばポストプレーが得意なチームに対しては、ポストへのパスを防ぎ、ドリブルアタックを選択させるよう仕向ける。

チャンスの芽を潰すディフェンスを、恩塚氏は「防火と消火」という言葉で説明している(図1)。

図1 防火と消火

ポストプレーの場合は、ウィングとポストへのパスディナイが防火、ポストへパスが入ってしまった場合の対応が消火に当たる(防火をした結果を見て消化を突き詰めることは必要)。この2つをセットで遂行できるようになるとディフェンスはより機能的になるが、前提として、相手チームが得意とする攻撃パターンを理解しておくことが重要だ。

パスディナイの精度を高める方法としては、オフェンス側のドリブルをなしとし、パスだけでチャンスを広げようとする相手に対してパスディナイを執拗に行う4対4シェルドリルなどがある(図2)。

図2 パスディナイの精度を上げるための4対4シェルドリル

「全容解明・恩塚メソッド」第3回 オンライン配信の概要

実際のセミナーでは、上記に抜粋した話題の後、オフェンス、ディフェンスの原則について講義が展開されます。今回の主なテーマは、

  1. オフェンスのチームの原則
  2. オフェンスの個とグループの原則
  3. ディフェンスの5段階の原則

8月14日(金)より配信開始、8/24まで申込受付。申込日から3週間視聴できます。

オンライン受講料:22,000円(税込)

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