公開:2023/10/27
更新:2024/12/18
相手チームに、「強力なインサイドプレーヤーが2人いる」あるいは、「強力なインサイドプレーヤー1人と、圧倒的なポイントガードが1人いる」。実際によくあるこのようなケースで、デイフェンスの活路を見出す方法を、ジャパンライムの作品から紹介します。
抜粋元は、コンテンツタイトル「小さなチームで戦う!トライアングルツーディフェンス」(指導解説:中島正信)。身長の低いチームの戦い方を長年模索し、実績を上げてきた中島氏による、とても説得力のあるフォーメーション解説が特徴です。
インサイド2人、アウトサイド3人のパターン
トライアングルツーディフェンスは、相手チームとの身長差・実力差が明らかな場合の守り方の一つ。
基本形が二つあり、一つめは、相手のインサイドに強力なインサイドプレーヤーが2人いる場合。この時は、インサイド2人、アウトサイド3人のパターンを採用する。インサイドの2人は、相手の4番、5番にマンツーマンでつく。残りの3人がトライアングルを形成してゾーンで守る(図1)。
ゾーンで守る理由の第一は、相手のインサイドプレーヤーにボールが入った場合、ヘルプしやすいということ。タイトなダブルチームを意図しなくても、ダブルチームに近い状態でヘルプでき、ボールマンに対しては強いプレッシャーとなる(図2)。この時、ボールマンがキックアウトされても、ゾーンで守っていればボールへの対処がしやすい。
インサイド1人、アウトサイド1人のパターン
相手チームに強力なポストプレーヤーとポイントガードがいる場合は、このパターンとなる。その2人に、それぞれマンツーマンでディフェンダーがつく(図3の1番と5番)。残りの3名がトライアングルゾーンを形成して守る(図3の2~4番)。
ポストプレーヤーにボールが入ったら、上記「インサイド2人、アウトサイド3人」のパターンと同じように4番がヘルプに行ってダブルチーム的に守る(図4)。
相手がキックアウトしてポイントガードにボールを戻そうとしたら、1番がディナイ。もし1番がブラインドを突かれて中に入られたとしても、ゾーンで守っているので2番がヘルプしやすい(図5)。
このような形で、相手がボールを内・外と連続的に展開してきた場合に、都度ヘルプからローテーションの対応がしやすく、決定的に崩されてしまう事態を防ぐことができる。これがトライアングルツーディフェンスの大きな特徴だ。
これを解説している中島正信氏は、かつて三菱電機、富士銀行といったトップチームや、全日本ジュニアや年代別エンデバーなど幅広いカテゴリーの指導を手掛け、選手のサイズがないチームでも巧みな戦術で大きな選手が揃うチームを打ち負かしてきた指導者として知られています。下記の作品で、その一端をご確認ください。
〈商品情報〉
「小さなチームで戦う! トライアングルツーディフェンス」
■指導・解説:中島 正信(久留米工業大学女子バスケットボール部ヘッドコーチ)
■実技協力:久留米工業大学女子バスケットボール部
本作品の主な収録内容
ゾーンプレス&マンツーマン①
■ゾーンプレス 解説&実践
■マンツーマンディフェンス① 解説/一線目のディフェンス/ジグザグステップ(スライドステップ)/クロスステップ/ステップの使い分け、手の位置と足運び/狭い範囲の1on1/二線目のディフェンス/三線目のディフェンス
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マンツーマン② & スクリーンディフェンス
■マンツーマンディフェンス② 解説/ポストディフェンス実践/ダブルチーム 実践
■スクリーンディフェンス ボールマンピックの対処/ダウンスクリーンの対処
/アップスクリーンの対処/コートクロススクリーンの対処/フレアースクリーンの対処
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トライアングルツーディフェンス ←今回紹介した内容はココ!
■トライアングルツーの狙い
■インサイド2人のケース
■インサイド1人・アウトサイド1人のケース
■ディフェンスをしめくくるリバウンド