「目的」を間違えないことが重要

公開:2020/07/10

更新:2021/02/22

恩塚コーチがチームを分析して、フィードバックコーチング!

2020年5月より、先着5名様限定で、東京医療保健大学女子バスケットボール部HC恩塚亨氏による、試合映像の「分析」とそれに対する1対1のフィードバック企画を実施。今回はその第2回目の模様をレポートします。


「目的意識」の重要性

フィードバック面談第2弾。今回のチームの課題は、リバウンドとミドルショットの割合が多いことでした。

オフェンスに関しては特に、何のために攻めているのかという「目的意識」の重要性を中心に話が展開されました。オフェンスの最大の目的は、より簡単に確率の高いシュートを打ち得点を決めることです。そのために様々な動きが存在するのですが、どうしても「動きをすること」が目的になりがちです。今回のチームでも、「動き」が目的になっており、そのためペイントでのシュートチャンスを逃してミドルレンジでのシュートが多くなっていました。

そこで、今回のフィードバックでは、分析したデータとNBAや各国代表チームの試合映像をもとに「どうすればより簡単なシュートが打てるのか」について説明。恩塚コーチが実際に見聞きした経験談と分析したデータをもとにお話されるので、説得力があり、受講者の方も熱心に聞き入っておられました。

「ステップアウト」という考え方

もう一つの課題である、リバウンドに関しては「ボックスアウト」の重要性を改めて感じさせるデータが示され、実際の指導に落とし込むためのポイントと練習メニューを紹介して頂きました。

↑実際の試合映像から課題となる部分を抽出

特に、恩塚氏が重視しているのが「ステップアウト」という考え方。相手を押し出すという考えではなく、自ら広がりリバウンドのスペースを取ることを重視した考え方で、実際に東京医療保健大学でも取り組まれています。また、代表の試合やNBAの試合の映像などを交えて、「良いスペース」「良いポジション」が取れればリバウンドを改善することができることも紹介。その後、「ステップアウト」のポイントと実際の練習方法、ドリル映像を交えた解説が行われました。受講者は、『まず優先順位を決め、どこに重点を置くのかを考えること。』の重要性を改めて感じた様子でした。


フィードバック後に受講者の方から「モヤモヤしていたものがスッキリした」とコメントをいただきました。客観的なデータと、恩塚氏の経験に基づく各国のトップレベルのチームや指導者の考え方、映像に基づいた分かりやすい解説により、今まで何となく感じていた課題や指導上の問題点が、より明確になったのではないでしょうか。


恩塚 亨 Toru Onzuka

1979年、大分県出身。バスケットボール女子日本代表アシスタントコーチ、東京医療保健大学女子バスケットボール部ヘッドコーチ、東京医療保健大学准教授。2006年、東京医療保健大に女子バスケットボール部を創設し、並行してアナリストやテクニカルスタッフとして女子日本代表チームに関わる。その高い分析力と指導力を生かし、2017年、創部12年目にしてリーグ戦&インカレともに初優勝を果たした。

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