「バスケットボールを通じて人生を教える」

公開:2020/11/27

更新:2021/02/22

デイブ・ヤナイ氏が米国ジョン・ウッデン賞の一部門、コーチングレジェンド賞を受賞

ヤナイ氏の受賞を伝えるドミンゲスヒルズ大学の公式サイト

米国のカレッジバスケットボール界で権威ある賞の一つとして数えられるのが、ジョン・ウッデン賞です。毎年、最も活躍したプレーヤーが選考されるとともに、長年にわたるコーチングの成果をたたえる「コーチングレジェンド賞」では、名実ともにレジェントと呼ぶにふさわしい業績を残したベテランのコーチが顕彰されます。

過去には、ディーン・スミス、マイク・シャシェフスキー、ロイ・ウィリアムズ、ビリー・ドノバン、ジェノ・オーリエマ、トム・イゾーといった錚々たる面々が受賞者として名を連ねています。

2020-2021シーズンのコーチングレジェンド賞に、日系人コーチのデイブ・ヤナイ氏が選ばれました。

ヤナイ氏は、そのキャリアの大半をNCAAディビジョンⅡのカリフォルニア州・ドミンゲスヒルズ大学のヘッドコーチとして過ごし、幾多の競技成績とともに、数多くのプレーヤーの人生に立ち会ってきました。ディビジョンⅡのコーチがこの賞を受賞するのは史上初のことで、11月18日の発表以来、米国では多くの報道機関がこれを伝えました。

ヤナイ氏は、東海大学男子バスケットボール部ヘッドコーチ・陸川章氏や福岡第一高校男子バスケットボール部ヘッドコーチ井手口孝氏など、日本の第一線で活躍するコーチたちにも大きな影響を及ぼした人物としても知られています。

陸川氏は、自らの米国コーチ留学時代、たびたびヤナイ氏の薫陶を受け、現在もその教えを深く胸に刻んでコートに立ち続けていると言います。勝負師としてよりも教育者として常にプレーヤーと向き合い、プレーヤー一人一人が人として成長できるよう助言し、熱く指導するスタイルを貫いたヤナイ氏らしいエピソードを一つ、陸川氏が聞かせてくれました。

ディビジョンⅡのカレッジで目覚ましい成果を残したヤナイ氏に、ディビジョンⅠのUCLA、あるいはNBAのLAレイカーズからのオファーがあったそうですが、これらを、彼はことごとく断りました。その理由を聞いてみると、「UCLAもレイカーズも勝つことがすべてであり、それは私の信念とは異なる。私はバスケットボールを通じて人生を教えたいんだ」と答えてくれたそうです。まさに、教育者ヤナイコーチの真骨頂とも言え、日本のコーチたちにも深く慕われる理由が垣間見えます。

日系人としても初の受賞となったヤナイ氏。その指導哲学は、日本のバスケットボール界に脈々と受け継がれていくことでしょう。


※デイブ・ヤナイ氏が福岡第一高校でクリニックを行った際の指導映像(2004年刊のDVD『デイブ・ヤナイ(Cal State L.A.)のMAN-TO-MAN DEFENSE』)は、ジャパンライムの動画配信サイト「JLC OnDemand」にて動画で配信中です。

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