公開:2021/11/05
更新:2021/11/23
このコーナーでは、北米で多数のコーチが視聴しているコーチング動画サイトBasketball HQから、おすすめのコンテンツを紹介しています。 ※ジャパンライム株式会社が翻訳掲載の権利を取得した上で制作しています。
Reading Ball Screens – vol.2
この記事はBasketballHQ.comの共同創設者、Kyle Ohmanによって書かれたものである。前編に引き続き、典型的なボールスクリーン・ディフェンスに対してボールハンドラーが実行すべきポイントを挙げている。
ディフェンダーがアンダーに行く
ボールディフェンダーがスクリーンのアンダーに入る理由はいくつかある。主な理由は次のとおりである。1)ボールハンドラーが優れた3ポイントシューターではないことが、スカウティングによってあらかじめわかっている場合、2)相手の優れたスクリーンによって、ガードディフェンダーがフロアの様子を確認できない場合、3)ガードディフェンダーが出遅れ、急いで対応しなければならない場合。理由が何であれ、ボールハンドラーがディフェンダーの動きを利用して、できることがいくつかある。
わかりやすい選択肢は、ディフェンダーがスクリーンのアンダーに入ったら3ポイントシュートを打つことだ。ボールハンドラーが優れた3ポイントシューターであれば、これは質の高いオプションとなる。ただし、これは、ディフェンスのコミュニケーションや動きが悪い場合に限られる。優れたディフェンスチームと対戦している場合、これはめったに起こらない。
では、ボールハンドラーがそれほど優秀な3ポイントシューターでない場合、どうすればよいか?この質問へ回答は、リスクリーンである。再度スクリーンをセットすることにより、パーセンテージの低い3ポインターが、パーセンテージの高いミッドレンジショット、またはコーナーへ移動するチャンスに変わる。リスクリーンアクションを使用するには、ボールハンドラーが最初のスクリーンから外れ、すぐに振り返って、ポストプレーヤーがセットした2番目のスクリーンを使う。ガードディフェンダーが再びアンダーに行くことを選択した場合、スクリーン後方でミッドレンジショットのスペースが空く。ディフェンダーがファイトオーバーしようとしたら、ガードはコーナーへ入るチャンスを逃さないで利用する。
キーポイント:
・ポストプレーヤーは、最初のスクリーンと2回目のスクリーンをできるだけ低い位置でセットする。
・ボールハンドラーは、最初のスクリーンから離れたところで間髪を入れずに次のアクションを起こす。
スイッチ
ディフェンスはいくつかの異なる理由でボールスクリーンのディフェンダーをスイッチする。スイッチが発生した後、ディフェンスが元に戻らないようにオフェンスが広がったまま攻撃していることが重要だ。ここから、ガードはフロアの真ん中でポストディフェンダーを隔離することができる。他のディフェンダーがヘルプのために自分のマークマンから離れた場合、ガードはボールをキックアウトすることができる。
このタイプの防御シナリオから、ボールハンドラーには2つの優れた攻撃オプションがある。いくつかのドリブルの動きとトップオブザキ―でのスピードの切り替えを使用して、3ポイントシュートまたはプルアップシュートを打つか、ハーフコートに戻って再度攻撃を組み立てる。
前者の良い例は、キャリア初期のドウェイン・ウェイドだ。ウェイドは、彼がやりたい攻撃をする前に、ディフェンダーの推測とバランスの崩れを誘発するのがうまかった。このタイプのオフェンスは、ディフェンダーの動きを正確に読むことが必要になる。
後者の例は、トニー・パーカーとラッセル・ウエストブルックだ。彼らはどちらも高速でディフェンダーに近づいてきて、すぐに離れるかそのままアタックする。このタイプの攻撃では、何といってもボールハンドラーのスピードがカギになる。
キーポイント:
・ボールから離れたオフェンスプレーヤーは、間隔を十分に空けて、シュート、ドライブ、スイングしたりする準備ができていなければならない。
・時間を意識する。ほとんどのスイッチは、ショットクロックの終盤に発生する。