公開:2020/11/13
更新:2021/03/04
ただ『技術』や『戦術』を教えるのではなく、『バスケットボール』を教えることを意識しているという恩塚コーチ。恩塚コーチは、自らの指導の考え方や指導方法を一人でも多くの指導者に広めたい、知ってほしいと、今まで数多くの映像を残してきました。ここでは、恩塚コーチが監修した『恩塚 亨 「Dribble Drive Skills & Drills」』の見どころをご本人に語って頂きます。
日々の練習はゲームパフォーマンスを高めるためにある
──今回の映像の、一番の見どころはどこでしょう?
1対1をどのような考え方でプレーすればうまくいくか、まずはその原理原則を知ってもらうこと。次に、実戦に近い形で負荷をかけたトレーニングをする中で、その原理原則を使っていく練習方法を提示しています。
ありがちなのは、1対1のテクニックを学び、ある程度身についたとしても、試合の対人プレッシャーの中でそのテクニックを発揮できるところまで、練習の中でシミュレーションできていないケースです。日々の練習はゲームパフォーマンスを高めるために行うわけですから、試合で使えるようになるためのドリルを種々紹介しています。
「ディフェンスがこう動くからこのスキルを使う」というように、ドリルはディフェンスの状況や反応を具体的にイメージさせることが大切。恩塚HCの解説はとてもわかりやすくイメージしやすいので、現場でそのまま使うことができます。
バスケットボールIQを高めたい人に見てほしい
──1対1については、以前の映像(『1on1スキル&ドリル ~プレーを体系化して現れる世界への近道~』)でもテーマになっています。その映像との違いはどこにありますか?
簡単に言うと、前作は「入口」に特化しています。今回の作品は入口のバリエーションと、入口からの発展的なプレーを紹介している点が違いです。その発展的なプレーが存在することで、行きづまらなくなる、と考えています。
ディフェンスに対応されても発展的なプレーを習得すれば問題なし。前作よりもゲームライクな状況を設定しながら駆け引きを紹介しています。
──どういう人に見てほしいですか。
うまくなりたい人=ゲームパフォーマンスを高めたい人、ですね。1対1のパフォーマンスを高め、バスケットボールIQを高め、ゲームを楽しめるようになってほしいと思っています。
(取材:2020年10月)
今回の特集では、恩塚コーチの指導の軸に迫ったインタビューや、その指導を受けている選手へのインタビュー、また、恩塚コーチの指導映像を日々の指導に活用しているという指導者の方にその指導の魅力と凄さ、映像の活用方法についてお聞きしたインタビューなど、他にも「恩塚コーチの真髄」に迫った記事をご紹介中です。
バスケットボール女子日本代表AC、東京医療保健大学女子バスケットボール部HC、東京医療保健大学准教授。