高速バスケを生み出す3つの要素とは

公開:2024/11/01

更新:2024/10/24

高校バスケ界名将の一人であり、現在は金沢学院大学付属高等学校で男子チームを指導する金子寛治氏4年ぶりの新作シリーズ「シン・金子寛治のBasketball指南書」が、11月1日からJLCオンデマンドで順次配信されます。自身の豊富なプレー経験を礎とし、指導者として常に進化し続ける金子氏のメソッドが満載されたこのシリーズ。初回配信分「金子寛治の考え方」から、シリーズ全体に通底するフィロソフィーの原点を抜粋します。

原点の高速バスケットボール

日本代表の戦い方も含めて、身長の低いチームが大きな相手と戦う場合は、攻防の素早い切り替えが鍵となる。

この戦い方のベースにあるのは、金子氏が能代工業高校(現・能代科学技術高校)に所属していた当時、初代HC加藤廣志氏から教えられたバスケットが基礎となっている。二代目HC加藤三彦氏の時代には田臥勇太選手を擁して3年連続高校三冠を成し遂げたわけだが、その時代も速さを基礎とした戦い方は受け継がれていた。そのころ実業団チームの現役プレーヤーだった金子氏は、能代工業に帰郷して練習ゲームに参加してみたとき、その強さの理由に納得した。そこには、3つの要素があった。

高速バスケを可能にする3つの要素

第一に、突破できるハンドラー(ガード)。これは本来のガードに加えて、大きな選手でも突破力があって3Pも打てる選手が同時にコート上に存在し、サイドからの攻撃等ができることが理想。

第二に、クイックで打てる3Pシューターがいること。これは近年のバスケットボールでは必須条件で、日本代表チームにも必ず存在する。

そして第三の要素は、ひたすら走るリバウンダー。これが存在することで、高速の攻守切り替えが可能になる。20歳代後半の現役選手だった金子氏が舌を巻くほど、その当時の能代工業は速かった。オフェンス後、自陣に戻るのが精一杯で、気が付いたら田臥選手が目の前に迫っていて、ガードしようとしたら外にパスされ3Pを決められてしまった。次のディフェンスへの切り替えも速く、息もつかせぬほどであった。

このときの体験が強烈に印象に残り、その後、指導者としてチーム作りする際、常に頭にあった。この戦い方は、井手口孝氏が率いる福岡第一高校のチームづくりともオーバーラップする。

コンテンツ概要

「シン・金子寛治のBasketball指南書」は全体で30セクション近い要素で構成される大作。そのイントロ部分となる「金子寛治の考え方」「オフェンスⅠ」が11月1日から配信されます。全体構成は以下のとおり。ご期待ください。

シン・金子寛治のBasketball指南書~速い切替で勝機を掴む!~

・金子寛治の考え方 11月1日配信開始  ←今回の記事内容はここから抜粋

・オフェンスⅠ 11月1日配信開始

<以下、12月より順次配信予定>

・オフェンスⅡ

・ディフェンスⅠ

・ディフェンスⅡ

・チーム練習

・オールコート5on5

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