公開:2024/11/22
11月から配信スタートした金子寛治氏4年ぶりの新作シリーズ「シン・金子寛治のBasketball指南書」では、高速オフェンスの基礎をつくる練習が数多く紹介されています。その中には、ボールを「タップ」して前方に運ぶスキルに着目したドリルがあります。
キャッチせずにタップしてボールを運ぶ
トランジションなどの速攻場面では、高速でパスをつないでシュートまでもっていくプレーが求められる。ディフェンスを振り切って優位な状況に立つためには、時にはパスを「キャッチ」するのではなく、「タップ」して味方に送るダイレクトプレーが有効だ。
本作品の「オフェンス①」では、走りながらタップを繰り返してボールを前に運ぶパターンのドリルがいくつか紹介されている。最も基本的なパターンは2メンタップ(図1)。2人がノーチャージセミサークルの両端で向かい合ってスタートする。最初のパッサーはパスしたら前方に走る。相手はボールを弾くようにタップし、斜め前方の相手に送る。ゴール下までこれを繰り返し、最後はタップシュートで終わる。シュートが終わったら次のペアがスタートする。
これは金子氏が「ゼロカウント」と称して推奨しているダイレクトプレーの最も基本的な練習である。
タップパスの回数を決めてシュート
より高度なパターンの1つとして「5メンタップ」がある(図2)。これは5人がタップパスでボールをつなぎながらコートを上がり、タップの回数を7回、5回、3回とあらかじめ決めたうえで最後にタップシュートするドリル。
ドリルに参加しないパートナーまたはコーチがフリースローライン付近に立ち、5人のプレーヤーがその周囲を回る。パートナーがバックボードに向かってボールを投げたら5人が広がってスタート。ボードから跳ね返ったボールを1人がタップし、次のプレーヤーに送り、そこからタップパスで連続的にボールプッシュし、最後のタップでシュートする。タップ回数が少なくなるほど難易度が高く、それだけタップの精度と強さが要求される。
タップは決して簡単な技術ではなく、心身の準備ができていないとできないプレーだ。試合で自然な形で繰り出せるよう、こうしたドリルで練習しておくことが必要になる。作品概要は下記の通りです。
シン・金子寛治のBasketball指南書~速い切替で勝機を掴む!~
・金子寛治の考え方 11月1日配信開始
・オフェンスⅠ 11月1日配信開始 ←今回の記事内容はここから抜粋
<以下、12月より順次配信予定>
・オフェンスⅡ
・ディフェンスⅠ
・ディフェンスⅡ
・チーム練習
・オールコート5on5