公開:2020/08/14
更新:2021/02/18
気になったプレーを映像からピックアップし分析する
by:株式会社SPLYZA バスケットボール分析班
日本国内でも、さまざまなゲーム分析用ソフトが発売され、活用されるようになりました。ここでは、それらのソフトの中から、比較的手軽に導入可能なソフトとして注目されているSPLYZA Teams(スプライザ・チームズ)の開発・発売元である株式会社SPLYZAのバスケットボール分析班の方々に、実際にこのソフトで何ができるのか、を解説していただきます。
SPLYZA Teamsを使ったバスケットボールの分析方法をご紹介いたします。“分析”というと難しそうなイメージもあると思いますが、そんなことはありません。一言でいうなら「振り返り」です。どこが良かったのか、悪かったのか、と切り分けながら「振り返る」とより”分析”になってきます。
連載初回となる今回は「気になったプレーを試合映像からピックアップし分析する方法」について解説していきます。
分析するプレーを決めていこう
まずは分析するプレーを決めていきます。
全てのプレーを分析するのは難しいし、自チームのことをよく分かっていない現状もあると思います。しっかりと次の練習で改善やステップアップするためにも、いくつかのプレーに絞っていきましょう。 おそらくコーチ陣が、しっかりと振り返りたい、分析したい、と考えるプレーは、「チームとして常に大事にしているプレー」や「最近の練習で取り組んでいるプレー」だったり、「試合中にコーチ陣が気になったプレー」かと思います。
今回はコーチングスタッフで気になったプレーを出し合い、絞っていく形を想定します。 チームとしてピック&ロールを多用するオフェンスを採用していること、最近トランジションに焦点を当てた練習をしていること、相手のピックに崩されたこと、に着目して、オフェンスとディフェンス両方の「ファストブレイク」と「ピック&ロール」を分析していきたいと思います。
分析するプレーをまとめていく
プレーを分析するにはまとめて見ていくことによって、傾向が見えてきます。そちらについて詳しくは、別の記事で言及しております。[ >>> データ分析「数字と映像は嘘をつかない」vol.1 試合映像のベーシックな活用方法(https://www.basketballjump.jp/analytics-splyza01/)]
SPLYZA Teamsでは「タイムタグ」と呼ばれる動画に貼る付箋紙(タグ)を使うことで見たいプレーだけまとめて見れるようになります。動画に「タイムタグ」を付けていく作業をしていきます。今回は先ほど決めた、攻守両方の「ファーストブレイク」と「ピック&ロール」にタグを付けていきます。 では、第1Qからタグ付けしていきます!編集画面にいき、再生していきます。
再生していき、動画を進めていくと、相手のピック&ロールがありました。タグを付けていきます。
これを最後まで繰り返していくとこんな感じでタグがつきます。これを4Qまでやっていきます。
タグ付けしたプレーを見ていく
次に、タグ付けした動画を見ていきます。あらかじめ1〜4Qまでプレーリストにまとめておくと一気に再生できます。プレーリストは付けたタグが集計されています。
まずは自分たちのピック&ロールから見ていきたいと思います。「オフェンス」タグと「ピック&ロール」タグをタップして絞り込んで再生していきます。
再生していき、プレーがいったん終了したら「次のタグ」ボタンをタップし、次のプレーを見ていきます。
今回は映像にタグをつけて、再生してみました。 次回はこの試合を実際に分析し、プレーヤーに見せる、伝えるところまで解説していきたいと思います。ぜひお楽しみに!!
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SPLYZA Teams のおすすめポイント
バスケの試合映像は1試合でおよそ1時間。これを1人でやると1試合のタグ付けに2時間くらいかかります。しかし、SPLYZA Teamsでのタグ付けは1人で行う必要はありません。チーム内で分担することができます。
あなたのチームが高校のバスケットボール部であるとして、この映像を20人で分担すれば、各自6分のタグ付けで完了します。
SPLYZA Teamsなら、この分担したタグ付けを、各自のデバイス(PC、スマホ)で同時に行うことができます。同時にスタートすれば、開始後6分で1試合全部のタグ付けが完了します。1人でタグ付けするよりも114分も早いです。
これにより、コーチングスタッフもより早くタグ付けした試合映像を見ることができるようになります。これでよりフィードバックが早くなり、次の日で練習に活かすことも簡単になります。
>>>連載第2回 分析ソフト【SPLYZA Teams】でできること vol.2を読む