「数字と映像は嘘をつかない」vol.1 試合映像のベーシックな活用方法

公開:2020/07/06

更新:2020/09/09

written by SPLYZAの中の人(バスケ班)

※本記事は、2018.11に「Sports Analytics Lab Powered by SPLYZA Inc.」に掲載されたものです。

映像を生かすためのポイント

スポーツアナリティクスに関する「数字と映像は嘘をつかない」シリーズの第1回は、バスケットボールにおける「試合映像のベーシックな活用方法」について言及します。この方法は他の競技でも同じように適用できるでしょう。

試合終了後、自チームを撮影した映像を見るだけであれば行なっている方も多いかと思います。しかし、その試合をただ1度振り返るだけではほとんど効果は望めません。中にはメモをしながらという方もいらっしゃるかと思いますが、それもあまり大きな効果はもたらさないと思います。なぜかと問われればそれらだけに留まると「表面的な部分」しか見えてこないからです。

ただ試合を見るだけでは、試合中や試合直後に考えていたことを確認するだけに終わってしまいます。メモをとるにしても、1プレー1プレーの気づきが増えていくだけです。もちろんやらないよりは良いと思います。ただ、その気づいたポイントがノートの上に並べられていくだけで、実際には何にも裏付けが無いのです。

では最も効果的で”深く”分析するための試合映像の活用方法は何なのか。それは「同じシチュエーションを連続して観察すること」です。連続して確認することによって、チーム全体や個人の傾向など、単に試合を通して観るだけでは浮かんでこなかったものが奥から現れてきます。ノートに並べられたままの気づいたも、これによって相互に結びつき、より意味のある「情報」へ変わっていくのです。

「課題を改善するための練習」にするために

今回はオフェンスを例としていきます。普通に試合を観察していても、それぞれの時間帯で上手くいかなかったオフェンスの表面的原因にしか気づくことができません。しかし、試合からディフェンスの局面を取り除き、オフェンスの映像のみ連続して再生していくことによって、上手くいかないオフェンスの奥にある共通する原因が見えてきます。もしその共通するものに気づかなければ、今まで通り表面的な分だけ、効果があまり期待できない「改善するための練習」をしなければなりません。

しかし、深層にある共通の原因を解消する練習に取り組むだけで、その表面的な原因が全て解決する可能性があります。これは、「ディフェンス」はもちろん「セットオフェンス」「特定のプレー」「特定のプレイヤー」にも適応できます。私がアナリスト/アシスタントコーチの際、実際に映像分析を行っていた時は、以下の順番で映像を注意深く観察し、分析を徐々に深化させていきました。

おそらく「私はこのくらい普通に見ているだけで分かる。確認している。」という方もいらっしゃるかと思います。しかしそれは”よく知っている自分のチーム”だからかもしれません。分析対象は自チームだけとは限らず、この方法は敵チームを分析する「スカウティング」にも当てはまります。相手の深層にある共通した特徴や弱点を見抜くことで、事前準備の役割の意味が大きなものとなり、実際の試合で優位に立てることは間違いないのです。

第2回は、「分析結果を練習に繋いでいく」です。この分析で得たものを練習に活かし、パフォーマンス改善を図っていきます。

記事提供:Sports Analytics Lab

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