公開:2025/04/11
更新:2025/04/10
新作コンテンツ『壱岐リトルソニックス 「世界一を目指す」ミニバスドリル』から、今回はオフェンスファンダメンタルの一部を抜粋して紹介します。前回紹介したディフェンス編と同様に、身体の使い方、目線など、シンプルなことを徹底し、妥協なくドリルが展開されます。
スピード感と精度の高いドリブルの源
壱岐リトルソニックスは難易度が高い練習課題に、本気で取り組んでいる。その様子が、本作の映像からよくわかる。象徴的なドリルの一つが、このツーボールドリブルだ(図1)。
ベースラインからスタートし、ハーフコートの1/2付近に置いたコーンを回って後ろ向きにドリブルしながら戻る。「前進するときはボールを“弾く”」、「後退するときはボールを“こねる”」。この2つのドリブルテクニックを使い分ける。後退の“こねる”は、この後に行うリトリートの練習につながっていく。
中嶋HCが指示するのは、股関節をしっかり曲げてパワーポジションを維持すること。そして下を見続けないで、前も横も見る。つまり周囲の状況を観察しながら前進後退すること。
この動きにチャレンジする中で、ファンブルしてボールを失うことはOK。失敗はたくさんしても問題ないが、失敗の質が重要。 今年の全ミニでも強烈なインパクトを残したスピード感と精度の高いドリブルの源が、ここにも垣間見える。
強烈なブレイクの第一歩
図2~3は、止まる・投げるを意識したアウトレットパスドリル。上記ツーボールドリブルドリルと同じ距離で行う。まずドリブルで前進し、リバウンドを意識したストップ&ターンから次のプレーヤーにパスを出す。中嶋HCが強調するのは、メリハリの利いた動きだ。
止まるときは身体を沈めて慣性をコントロールし、その後に強く正確なパスができるように、前足をしっかり踏み込んでからパスを出す。ありがちなのが、前足の踏み込みとパスが同じタイミングになってしまうケース。こうなると強いパスが出せない。野球のピッチャーのようにまず前足を踏み込み、しっかりと土台を作ってから腕を動かしてパスを出す。
強く正確なパスは、細部にまで意識を通わせたメリハリのある動きから生まれる。特にブレイクには強く正確なパスは欠かせない。こうしたドリルを通じて、そのことを身体に染み込ませる。
作品詳細
オンデマンド版は2025年4~6月にかけて各チャプターを順次配信、DVDは2枚組のセット販売です。
■バスケットボールの身体づくり
・身体づくり
・リズムジャンプ
■ディフェンスファンダメンタル
・バンプの動きづくり/ルーズボールの動きづくり
・クローズアウトの動きづくり
・胸で相手を受ける動きづくり
■オフェンスファンダメンタル
・駆引きを意識した2ボール三角パス
・タイミングを意識した四角パスラン
・パワーと目線を意識した2ボールドリブル ←今回紹介した内容はココ!
・止まる・投げるを意識したアウトレットパス ←今回紹介した内容はココ!
■オフェンススキル
・抜き去るまでを意識したリトリート
・ボール移動と身のこなしでズレをつくるラインアタック
・リズムの変化でズレをつくるペイントアタック①
・リズムの変化でズレをつくるペイントアタック②(コフィンコーナーから)
・全力レイアップ
・リトリートの駆け引きからベースラインドライブ
・攻める空間を自らつくるペイントアタック1対2
■チームオフェンス
・目線とオフボールの動きを意識した3対3
■ブレイクドリル
・目線を意識したスリーメン
・攻守の切り替えを意識したオールコート2対2
・4分間シュート
■チューブトレーニング