モンスターな保護者に手を焼いていませんか?

公開:2021/03/26

更新:2021/02/22

Dealing with Parents

どのコーチも保護者との人間関係で恐怖を味わったことがあるはずだ。だがそのような傾向はここ数年で強まってきているだろうか?

syracuse.comによる227 人のコーチを対象とした調査によると、答えはイエスであった。対象となったコーチの82%が、保護者との関係が悪化していると答えている。また、227 人のコーチのうち60%が保護者の態度に問題があると答えており、保護者との問題がきっかけで仕事を辞めることになったと答えた人は58%
であった。

保護者は、高校生プレーヤーの圧倒的多数がNCAA ディヴィジョンⅠの奨学金を確保できない(推薦入学できない)ということがわかっていない。高校だけではない。中学校以下の体育館やグラウンドに足を踏み入れてみれば、それは明白だ。13歳未満の子供の保護者や、初めてチームに参加したプレーヤーの親でさえも、サイドラインを行ったり来たりしながら叫んでいる。

現代の子育ては、一世代前とはかなり違う。多くの家庭では共働きをして家計をやり繰りしている(もうずいぶん長い間この傾向は続いているが)。残念ながら離婚率は高いままなので、子どもたちは父親と母親の間を行ったり来たりしている。それに様々な活動、学校の勉強、スポーツの練習などで忙しくしており、子どもたち自身も生きにくくなってきたように見える。

現在、子どもたちの全てのイベントに保護者が参加するのは不可能だ。だからこそ、参加できた時は、それに関わりたいのだ。その気持ちはよくわかる。
コーチに反論することで、子供のことを気にかけていることをアピールしようとする保護者もいる。
経済的に苦しんでいる家庭では、子供が少しでも運動能力に才能を示すと、彼らの頭の中で最大の関心事となるのは、前述した奨学金だ。我々は、自分の子供に対して過剰とも思える干渉を行う、攻撃的で、大声で、反抗的な態度の保護者を相手にしなければならない、ということだ。

これは、コーチたちに超過勤務と過剰なストレスをもたらすが、そのことを考慮してくれる人は誰もいない。しかも、勝利することへのプレッシャーは増している。負け始めると、すぐにフェイスブックやツイッターで中傷される。
保護者の1人がこのような方法でコーチの名誉を傷つけ始めれば、他の者は追随しやすくなる。さらに、最近の保護者は昔のように忍耐強くない。彼らはすぐに答えを求める。彼らはあなたよりも上の立場の人間に、直接交渉しようとする。

あなたのチームではどうだろうか、同じようなことは起こっていないだろうか? ぜひご意見をお聞かせいただきたい。

Basketball Coach Weekly日本語版88号より

(本コーナーでは、JLC e-bookストアで販売している『Basketball Coach Weekly日本語版』のバックナンバー記事から、抜粋して掲載しています)

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