公開:2022/01/14
更新:2022/01/07
このコーナーでは、北米で多数のコーチが視聴しているコーチング動画サイトBasketball HQから、おすすめのコンテンツを紹介しています。 ※ジャパンライム株式会社が翻訳掲載の権利を取得した上で制作しています。
Preparing for Late Game Defensive Situations in Basketball
この記事は、現在テネシー州立大学大学男子チームでアシスタントコーチを務める ラス・ウィレムセンによって書かれた(執筆同時は南アラバマ大学所属)。
今回は試合終了間際のディフェンスの側面を分析したい。この記事はあなたの思考プロセスを刺激することを目的としていて、これらが唯一絶対の正しい方法であるわけではない。私が強調したいことの1つは、ファウルゲームを行うことを決めた場合、あなたのプレーヤーたちがファウルの方法を知っていることだ。
1.ファウルするかしないか?
統計によると、ファウルゲームを選択するかしないかで、勝敗に大きな違いはない。重要なことはプレーヤー全員がその状況で同じ絵を見てプレーすることであり、そのために、コーチの意図を明確に伝えなければならない。ファウルすることにした場合、チームはファウルする正確なタイミングを知る必要があり、ファウルが相手のシュート時ではなくフロアで行われていることを確認しなければならない。
2.オンボールディフェンダー
相手チームがフルコートを攻め上がってくる場合、オンボールディフェンダーをつけるか?これは常に難しい質問だ。つけない選択をした場合は、ボールを追跡するディフェンダーにもう一人ディフェンダー追加することができる。
3.ボールウォッチングに巻き込まれない
相手プレーヤーがボールをキャッチして簡単にオープンショットを打たれてしまう、あるいはボ不意を突かれてスクリーンインされたりするのは、よく起こることだ。それらを予測し、警戒を怠らないこと!
4.時間とスコアを把握し、相手チームに何ができるかを考える
例:残り1.3秒の場合、パスキャッチからドリブルを挟んでシュートする十分な時間はない。したがって、ヘルプサイドのディフェンダーは、オフェンスプレーヤーがこのシナリオでドリブルを開始した場合、ヘルプから離れてシュートコンテストに向かうことができる。
5. 2-2-1ソフトプレスの採用
タイムアウト直後、2-2-1ソフトプレスに変更することを検討してみよう。相手チームはこれによって押し下げられる可能性があり、4~5秒の時間稼ぎが可能となる。
6.リバウンドを確保する
5人のプレーヤー全員がボードにクラッシュする。これはボールウォッチングに結びつく可能性もあるが、多くのチームは最後のポゼッションを積極的に取りにいかないことで試合に負けてしまう。
7.ゾーンディフェンスへの切り替え
チームとしてゾーンディフェンスの選択肢があり、プレーする時間が8秒未満の場合は、ゾーンに切り替えることができる。これはオフェンス側の混乱を引き起こす。
8.ボールとバスケットの間にディフェンダーを保つ
以下のシナリオを見てみよう。ゲーム終盤にプレスを仕掛け、インサイドにボールが入ることを防ぐため、相手に強いプレッシャーをかけるとする。ここで相手のポイントガードとポストプレーヤーがフラッシュする。ポストからポイントガードにボールが入ると、相手の数的優位の状況が生まれる。こうしたケースに備えて、セーフティとしてのディフェンダーを配置しておく必要がある。
9.ボールをケアする
これは周知の基本事項ではあるが、次のシナリオをご検討いただきたい。フルコートでマンディフェンスを行うとして、残り5.3秒で、ボールは相手ポイントガードにインバウンドされる。ポイントガードはサイドラインで2回のハードドリブルを行い、コート中央にクロスバックする。ボールを守っていたディフェンダーがインバウンダーの近くに残っている場合、彼はヘルプに行けない。しかしボールを追って全力疾走した場合、ヘルプに間に合うかもしれない。
相手がもしインバウンダーにパスバックしたら?それが起こる可能性はあるが、インバウンダーはバスケットから遠い位置でボールを処理し、2秒未満でプレーを決定しなければならない。どちらの選択肢が相手にとって成功確率が高いだろうか?