ボールスクリーンを成功させる秘訣 <前編>

公開:2021/10/22

更新:2021/11/23

このコーナーでは、北米で多数のコーチが視聴しているコーチング動画サイトBasketball HQから、おすすめのコンテンツを紹介しています。 ※ジャパンライム株式会社が翻訳掲載の権利を取得した上で制作しています。

Reading Ball Screens – vol.1

この記事はBasketballHQ.comの共同創設者、Kyle Ohmanによって書かれたものである。


優れたボールスクリーンは、ボールとオフェンスを動かすだけでなく、ディフェンスを厳しい状況に置く。ディフェンスに高レベルでのコミュニケーションとローテーションを強制し、ディフェンダーの連携が少しでもうまくいかなかった場合、オフェンスにとって格好のチャンスが生まれる。

ボールスクリーンの重要性についてはすでに十分にご存じだと思うので、この記事では、実用面にフォーカスして、ボールスクリーンを成功に導く方法について解説していきたい。

下記には、最も一般的なタイプのボールスクリーン・ディフェンスの内訳と、各タイプのディフェンスを崩すためにボールハンドラーが実行すべきことをまとめてある。スクリーナーも当然大きな役割を果たしているのだが、ここでは、ボールハンドラーの動きに焦点を当てたい。

クイックヘッジ

クイックヘッジとは、オンボールディフェンダーがボールスクリーンに対してファイトオーバーし、ポストディフェンダーはボールハンドラーに対してわずかにショーあるいはヘッジして、自分のマークマンに戻る。おそらく最も一般的なタイプのボールスクリーン・ディフェンスである。

このタイプのディフェンスに対しては、ボールハンドラーがスクリーンを積極的に使う必要がある。そしてサイドについているポストディフェンダーに対してアタックし、コーナー方向へ移動する。その時、外側の腰を使って相手を制する。ボールハンドラーがポストディフェンダーに対してスペースを獲得すると、プルアップジャンプショット、または味方へパスするチャンスが生まれる。ヘルプディフェンスを読み、プレーを有利に展開できるかどうかはボールハンドラー次第である。

キーポイント:

・スクリーンを使用する前にディフェンダーを身構えさせ、激しくアタックする。

・ポストディフェンダーを通過したら、急いではいけない。フロアを見て、正しいプレーを選択する。

ハードヘッジ/トラップ

ボールハンドラーがボールスクリーンを使うのがうまい場合、ディフェンスはハードヘッジするか、スクリーンを完全にトラップするかしてくる。ボールハンドラーは、トラップを落ち着いて処理してから、次のプレーを正しく選択しなければならない。

ボールハンドラーが最初に行うべきは、スクリーンを素早く使うことだ。これにより、相手のトラップを急がせることになる。相手のトラップに生じた小さなギャップを狙い、ボールハンドラーはボールスクリーンのスプリット(分割)を試みる。この動きは、ポストディフェンダーがトラップに行くのが早過ぎて、小さなギャップが残っている場合に使用される。姿勢を低くしてギャップをすり抜ける。ただし、このスプリットムーブは急ぎ過ぎてはいけない。スプリットを検討する前に、ポストディフェンダーがハードヘッジあるいはトラップに飛び出すようにおびき出す。

ポストディフェンダーが忍耐強く、良いトラップをかけてきた場合、ボールハンドラーはリトリートドリブルを使用する。このドリブルによってボールハンドラー自身にスペースを生み出し、ここから2つのオプションが生まれる。オープンになっている味方にパスするか(フローターパスやロブパスはNG!)、外側の腰でポストディフェンダーにコンタクトする。これにより、ドライブが成功しやすくなる。ここから、ボールハンドラーは自分自身またはチームメイトのために攻撃を立て直すことができる。

補足:ボールスクリーンが使用される前に、ディフェンスがダブルチームで対応してきた場合は、ポストプレーヤーがスクリーンをスリップする。これにより、次のスクリーンが成功しやすくなる。

キーポイント:

・スクリーンを素早く使い、ポストディフェンダーが慌てるように仕向ける。

・リトリートドリブルによってできるだけ広いスペースを作り、コートの状況を確認する。

・パスをするまで、ドリブルは中断しない。

ボールスクリーンのディナイ

最近ますます一般的になっているディフェンスの1つは、ボールスクリーンをディナイすることだ(ウィングでのボールスクリーンに対して使用される)。このタイプのディフェンスでは、相手のボールハンドラーをペイント内で待機するように強制する。

これに対して、ボールハンドラーにはいくつかの異なるオプションがあるが、2つの主な選択肢は、自らのシュートを狙うか、フリースローラインで待機するポストプレーヤーへパスを狙うかだ。

ボールハンドラーはスクリーンを積極的に使用すべきだが、ディフェンダーがスクリーンをディナイした場合は、ベースラインに向かってアタックする。ポストディフェンダーが遠く離れてプレーしている場合、ノーマークでのシュートが可能になる。ポストディフェンダーが近くにいる場合は、スクリーンをセットする予定だったポストプレーヤーにパス。つまり、ボールハンドラーがスクリーンプレーを回避したらすぐに、ポストプレーヤーはフリースローラインまたはエルボーエリアに移動してスペースを空ける必要がある。

補足:ボールスクリーンの回避は、相手のトラップまたはヘッジに対しても使用できる。多くの場合、ガードディフェンダーはスクリーンに対して早くジャンプしようとする。これは、ボールスクリーンを回避するのに最適なタイミングでもある。

キーポイント:

・ボールハンドラーは、ガードディフェンダーがジャンプしてスクリーンをカットオフしたら、素早く方向を変える。

・スペーシングしているポストプレーヤーにパスする前に、フェイクパスが必要になる場合がある。

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