U15世代における指導の進め方セミナー 最終回講義レポート

公開:2021/10/01

更新:2021/09/18

2021年8月より開催したセミナー「U15世代における指導の進め方~チームづくりから技術指導まで~」。その最終講義となる、第5回目の講義テーマは「バスケットボールIQ」。ここでは講義の様子を詳しくレポートします。

バスケットボールIQはなぜ必要なのか?

講義は、「なぜバスケットボールIQが必要なのか?」という問いからスタートしました。

↑受講者への問いかけから講義がスタート

参加していただいた指導者の方々からは、

・「バスケットボールをうまくなるために必要な考え方だから」

・「やりたいことをやらせてもらえないから、やりたいことをやられてしまうから」

・「大きいミスにつながらないようにするため」 

・「勝つ確率が上がるからか」

など、様々な意見が上がりました。ここで大切なのは、指導者自身が自分なりの答えを持っていること。そして、それを選手としっかりと共有することが重要だと高橋先生からのお話がありました。

弱者の兵法に必要

次に、高橋先生なりのバスケットボールIQの考え方として、「弱者の兵法として必要」という話がありました。

特にU15年代においては、毎年体格や才能に恵まれた選手が集まるわけではありません。その中で、いかに格上と戦っていくのか。体格差や身体能力の差を埋めるために、バスケットボールIQは欠かせない要素となるのです。
それ以外にも、「選手が考えてバスケットボールができる」「正しい判断ができるようになる」という観点からもバスケットボールIQの必要性が語られました。

「低頻度」で「暫時」の指導!?

続いて、実際に選手のバスケットボールIQを高めるために指導者としてどのような点に気を付けるべきか、という話題に。高橋先生が語ったのは、「低頻度で暫時の指導」の重要性と「新しい練習を積極的に取り入れる」ということでした。特に、1日1つは新しい練習を取り入れることにより、選手が日々の練習で「頭を使う」ことになれ、練習もマンネリ化せずモチベーションアップにも繋がります。

口で伝えるだけでなく、指導方法や練習メニュー、練習の組み立て方を工夫するなど、様々なアプローチ方法で、選手のバスケットボールIQを高めることができる。指導者として工夫すべきポイントが数多く詰まった講義となりました。

ここからは、質疑応答の内容を紹介します。

Q1. 「即時の指導」と「暫時の指導」の使い分けについて詳しく教えてください。どうしても「その場で伝えた方が良いだろう」と思う選手もいるのですが・・・

A.なんでもそうですが絶対に正解というものはありません。科学的に「暫時の指導」、つまり「その場ではなく後から伝える指導」が良いとされていても、「この選手には今伝えた方が良い」と指導者が感じたらその場で勇気をもって踏み込んで伝えるべきです。それでもしうまくいかなければ、「ごめんなさい」です。失敗することもあるという覚悟をもって、失敗したときはその後のフォローを全力でする、同じ失敗を二度としないようにするしかありません。正解を求めるあまり何もできないということは良くありません。正解を求めるのではなく、また「こうやった方がよく見えるだろう」とか「あの人が言ってからこうした方がいいんじゃないか」ではなくて、今何をやらないといけないかということを大切にして、自分のチームと選手に対する責任を感じながら、選手一人ひとりと向き合って指導していく必要があるかと思います。

Q2. 「どう思う?」と問いかけてもなかなか選手が答えてくれないことがあります。どのようにアプローチすればいいでしょうか?

いきなり質問にすぐ答えるというのは難しいので、スモールステップを踏んでいく必要があります。「YesかNo」のクローズクエスチョンだとハードルが高くなってしまうこともあるので、できるだけ簡単な質問から少しずつ進めていく必要があります。その中で、答えられた選手がいたときに、それをしっかり取り上げてほめてあげることで、他の選手も発言しやすい雰囲気になるかと思います。もう一つは、無理矢理に近いですが、事前に「君に質問するからね」と事前に伝えておいて、ある程度答えられるような質問をして答えを引き出すというやり方もあります。今、大学生を指導していますが、大学生でのなかなかその場ですぐ答えることができません。少しずつ答えを引き出す工夫をしながら、時間をかけてアプローチしていく必要があるの思います。ぜひ、色々と工夫をされてみてください。

全5回に渡って、U15年代の指導者としての心構えや考え方を講義いただきました。高橋先生の講義だけでなく、全国から集まった指導者同士の交流もあり、コロナ禍における練習状況や練習での工夫など、情報交換の場としても非常に貴重な機会となりました。

最後の講義では、受講者の方からコロナ禍に取り組んだ指導の工夫も紹介していただくなど、受講者の皆様からのアウトプットがあったことも、企画者として非常に嬉しい出来事でした。今後も、全国の指導者が集い、学びあい、交流できる。そんな企画を計画していきたいと思います。

最後になりましたが、5週にわたりご講義をいただきました高橋和也先生、そして受講者の皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。

>>>第1回講義レポート

>>>第2回講義レポート

>>>第3回講義レポート

>>>第4回講義レポート

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