公開:2022/02/11
更新:2022/01/31
このコーナーでは、北米で多数のコーチが視聴しているコーチング動画サイトBasketball HQから、おすすめのコンテンツを紹介しています。 ※ジャパンライム株式会社が翻訳掲載の権利を取得した上で制作しています。
Keys to a Zone Defense in Basketball-2
この記事は、Basketball HQの共同創設者であるカイル・オーマンによって書かれた。前編のキー#1~6に続き、この後編では#7~11の5項目について解説している。
キー#7 –コミュニケーション
コミュニケーションは、ゾーンディフェンスに限らずすべてのディフェンスにおいてその効果を最大化する要素だ。コートにいるすべてのプレーヤーは常にコミュニケーションをとる必要がある。オンボールにいること、ギャップにいること、カッターのコール、スクリーンのコールなど、それらの情報が正確に味方に伝わらなければならない。
ディフェンダー全員が大声を出して味方とコミュニケーションをとる必要があるが、最も大音量で最も重要なコミュニケーターは、最も深い位置にいるミドルディフェンダーである。彼・彼女は起こっていることすべてを見ることができ、防御のアンカーである。これはゾーン内の重要な位置であり、ディフェンスを主導し、他のデイフェンダーがゾーンをしっかり機能させることを役割がある。
キー#8 –流動性
実行するゾーンのタイプに関係なく、5人のプレーヤー全員が1つのユニットとして動き、一緒に移動してローテーションすることが不可欠だ。そうでない場合は、ストレートラインパスとドライブにつながるほころびが発生してしまう。それはゾーンディフェンスの死に等しい。プレーヤーは、あらゆる状況で全員の責任が何であるかを知る必要がある。
ゾーンで守る可能性のあるオフェンスアクションのタイプごとに、正しいゲームプランをまとめ、次に、それを全員が理解してスムーズに実行されるまで、練習しなければならない。
キー#9-フリーカットを阻止する
相手がゾーンディフェンスに対してスコアリングする最良の方法の1つは、ハードカットだ。ハードカットが原因でローテーションしなければならない場合、ディフェンスにほころびが生じやすい。したがって、ゾーンを自由にカットできないようにすることは理にかなっている。ディフェンス側はカットアングルをブロックし、カッターが行きたい方向に行かせないようにする。
これは、致命的なカットを防ぐのに役立つだけでなく、攻撃のタイミングを混乱させることにもなる。カッターを意図したカットから外すことができる場合、パッサーは味方がパスを受け取れるようになるのを待って立ち往生する。これにより、ディフェンス全体を立て直すことができる。
キー#10-リバウンドをしっかりフォローする
ゾーンディフェンスに関しては、各ディフェンダーがボックスアウトする特定のオフェンスプレイヤーを持っていないので、相手のシュートをただ見上げてしまうという罠に陥ることがある。これは致命的なってしまう。ゾーンからのリバウンドに関しては、各プレーヤーが、自分の責任でしっかりフォローすることを確認しておく。
キー#11-あなたの戦略
ゾーンディフェンスは、ある時は相手の攻撃を遅くするために使用され、またある時はトラップとギャンブルで、相手にスピードアップさせるために使用される。何のためにゾーンを使っているのが、全員が理解していることが重要だ。
ゾーン戦略の優れている点は、時間をかけて開発すれば、試合の状況に応じて様々なパターンをつくれることだ。たとえば、3~4回のポゼッションを続けてソフトゾーンでプレーし、最初のペネトレーションパス、あるいはボールがハーフコートを通過したときにトラップをかけるといった作戦を描くことができる。これにより、ターンオーバーを発生させる可能性のある組織化されたギャンブルが可能になるし、相手のオフェンスをより躊躇させることにも役立つ。